さて、今回は真夏に訪れたフランス・プロヴァンスのルールマラン村(Lourmarin)を紹介します。
『フランスの最も美しい村』の一つに選ばれ、かつては文豪、カミュやボスコが暮らし、近年では作家、故ピーターメイル氏が晩年を過ごした村でもあります。
何を見学するというのではなく、ぶらぶらと雑貨店やカフェを覗きながらの散策を楽しむのがおすすめです。
ルールマラン村の場所とアクセス方法
ルールマランはこれまで紹介してきたリュベロン地方の村々(ボニューやゴルドーなど)とは異なり、リュベロン山脈とローヌ川に流れ込む支流のデュランス川に挟まれた比較的勾配の少ない丘陵地帯にある村々の一つです。
同じリュベロン自然公園内ではあるのですが、東西に走るリュベロン山脈(小リュベロンと大リュベロン)がエリアを真っ二つに分断しており、わずかにボニュー村とルールマラン村間だけが934号線で繋がっています(それ以外は山脈迂回ルート)。
プロヴァンス観光の中心地であり、フランスの高速鉄道TGVの停車駅でもあるアヴィニョン(Avignon)から距離にして南東に約65Km、エクサン・プロヴァンスから北に約45Kmとなります(マルセイユ空港からだと北に約56Km)。
公共交通機関を利用する場合は、エクサン・プロヴァンスから9番のバス(リュベロン地方のApt行き)が利用できます(スケジュールは下記リンクを参照)。
Horaires Zou 13-84 Bus 9_Apt - Cadenet - Aix En Provence | Zou!
もし車の利用が可能であれば、一日にいくつもの村々を回ることができるので断然おすすめです。
ルールマラン村の散策
この村での観光スポットは、実はほとんどなく、村自体もどんなにぐるぐる歩き回っても20分程度で歩けてしまう小さい村です。
そんな中で、観光スポットとして取り上げられることのある、ルールマラン城、プロテスタント教会、トロア・マスクの泉などは村の西側に集中しています。
真夏の観光シーズンは確かに込み合う人気の村ですが、金曜日のマルシェ以外であれば、駐車場に困るほどの混雑になることはまず無いと思います。
それでは、さっそく村の中に入っていきましょう!
ルールマラン城などがある東側から村にアクセスする場合は、大きなプラタナスが日陰を作る Raoul Dautry通りからアーチのかかるこの道(Rue du Temple)を進み村の中に入っていきます。
ここも他のリュベロンの村々と同じように多くの芸術家が移り住みアトリエを開いています。また雑貨店をよく目にします(そういう意味では垢ぬけています)。
村の中心は、今歩いてきた Rue du Temple と Chem. des Écoliers、Rue Henri de Savornin の3つ通りが交わるところ。
ここにはレストランやカフェが集中しており、静かな村の中でも観光客が多く集まっています。
そして、我々がこの村を訪れると、毎回たどり着くのが、村のやや高台にあるその起源は12世紀に遡るサン・アンドレ&トロフィーム教会です。
ここはもう住宅しかない村の中なので、観光シーズンでも、観光客はまばらでとても静か。
この時も、教会には我々ともう一組の観光客のみで、しばし涼を取らせていただきました。
教会の外には、これもリュベロンの村々では定番の泉があり、その吹き出し口からは、長い年月をかけて成長したコケの塊?!がガッツリついています。
またこの教会のそばからは、村一番の高さを誇る鐘楼(時計台)を見ることもできます。
あとは、迷惑にならない程度に、すっかり風景に溶け込んが村の家々の窓でも見ながら散策しましょう!
まとめ
今回は、リュベロン山脈の南側にあるリュベロン村を紹介しました。
私たちにとっては、プロヴァンスを訪問するきっかけにもなった『南仏プロヴァンスの12か月』の著者である故ピーター・メイル氏が晩年を過ごした村ということで幾度となくぶらぶらと来ていました。
ここでは地図を片手にあちこち見て回るのではなく、今も昔の雰囲気が残る裏道を迷惑にならない程度に散策してみたり、洗練された雑貨店が並ぶ表通りを楽しんでくださいね。
何かいいものが見つかるかもしれませんね。
それでは、引き続きリュベロン山脈南側の村々をご紹介していきます。
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