さて、今日ご紹介するのは、今回の旅で初めて訪れたニヨン(Nyons)の協同組合で購入したオリーブオイルです。
ニヨンのオリーブオイルは単一品種から造られるオイル、タンシェ種と呼ばれるブラックオリーブのみから作られるオイルです。オイル以外にも 漬物やタプナード(オリーブペースト)としてもとてもおいしくいただけます。
ニヨン(Nyons)ってどこ?
ニヨンはプロヴァンスの北部にあたるドローム県にあり、フランスのオリーブ栽培(商品用)地の北限といわれているところです。先日紹介したワイン購入のために訪れたヴァンソーブル村とはちょうどお隣同士になります。
アルプス山脈南麓ということで、やや標高も高く、南にあるレ・ボーやリュベロン地方とは異なるオリーブが楽しめそうです。
協同組合を訪問
初めての訪問だったため、今回は個人の作り手ではなく、協同組合のオイルを購入することにしました。
市内にある協同組合は、さすがニヨンのオリーブオイルの知名度を象徴するかのように立派な建物です。
建物前の駐車場も混んでおりましたが、幸い運よく出ていく車があり待ち時間なしで駐車することができました。
建物の中に入ると、カウンターがあり、説明を受けながら様々なオリーブオイルの試飲が楽しめます。
片言英語の説明を聞きながら数種類試しましたが、ニヨンのオリーブオイルの基本形は、あくまでもタンシュ種のブラックオリーブから精製したオイルです。
ブラックオリーブのオイルだけあり、味わいはまろやかでフルーティー。グリーンオリーブのオイルにある喉の奥がひりひりするような感覚はなく、とてもなじみやすい味でした(逆に特徴が少ないとも言えます)。
試飲ののち、建物の奥に進むと二ヨンのオリーブオイルの歴史についての説明や搾油に使われていた機械や道具などの展示があります。


それらを見ながら読みながら進むと、見学路の最後が販売所になっています。
ここでは、オイルのほかにもオリーブの漬物やタプナード(オリーブペースト)、その他さまざまなオリーブ製品が販売されています。ニヨンのオリーブはフランスAOP(原産地保護呼称)に指定されています。
私たちは、まず、オリーブオイル1リットル缶(写真内の下の段)を3本購入しました(1本24.8ユーロ)。
さらにオリーブの漬物を探しましたが、なかなか迫力がある2Kgのプラスティックバケツ入りから始まり、いくつかのサイズで販売されています。
朝市での購入経験はあるのですが、直接ニヨンでのオリーブ購入が初めてだったのでここは控えめに、550gにしようかと悩みつつも350gで手を打つことにしました(帰宅後、失敗に気づく)。
これら以外にもお土産になりそうな石鹸やクリーム関係など様々に製品化されたオリーブ商品が販売されています。お土産をそろえるにもいいかもしれません。
帰宅後の食卓で
帰宅後、さっそくの一緒に買ってきたオリーブオイルや隣町ヴァンソーブルで買った赤ワインと合わせて楽しんでみました。


はっきり言って、これほどオリーブの漬物とワインがマッチしたことはありません。隣町同士ということでワインでいうテロワール的に近い関係もあるのかもしれませんが、いくらでも行けてしまうほどのマッチング(マリアージュ)でした。
もっと大きいパックを買っとけばよかった!
オリーブオイルは強い個性はないですが、青リンゴやヘーゼルナッツを思わせる風味のまろやかでフルーティーなオイルで、とげとげしたところのないブラックオリーブらしいハイレベルな一品でした。


サラダにかけても美味しいですが、香りがマイルドなので、パンを浸して食べるとか、温かいお料理にさっとかけて食べるほうが、香りがしっかり感じられて良いかなっという気がします。
まとめ
我が家の食卓に欠かすことが考えられないオリーブオイル。
今回もレ・ボーのエリアで購入したオイルと合わせて10リットル程度確保できました。これで一年無事に過ごせます。
我々にとっては新規の購入先を開拓できたことも大きい収穫でした。今後はこのエリアをもっと深堀してみようと思うほどでした。
2020年夏のプロヴァンス、まだもう少し続きますのでお付き合いください。