プロヴァンスの田舎、Domazanで見つけたおすすめのワイナリー、Domaine des Romarins
フランスワインといえば、誰しもが真っ先に思い浮かべるのはボルドーワインとブルゴーニュワインでしょう。しかし、フランスにおける最古のブドウ栽培地といわれるこのあたりにも美味しいワインがたくさんあります。今日はワインの産地区分で南ローヌとよばれる地域にあるワイナリーの一つを紹介したいと思います。
domainedesromarins.wordpress.com
ロケーション
アヴィニョンから少し西にブドウ畑に囲まれた小さな村ドマザン(Domazan)があります。南フランスの片田舎の村で、はっきり言ってみるべきものはありません。ぶらぶら歩いてプロヴァンスの田舎町の雰囲気を楽しむという感じでもないです。が、一つ印象的なことがあります。ワイナリー比率の高さです。村のそこここにワイナリーがあるのです。見た感じ、ほとんどが家族経営の小規模ワイナリーで、今回ご紹介するドメーヌ ロマランもその中の1軒です。
建物の左側、出っ張った部分がワイン販売所その奥が事務所、右側が醸造所となっています。入り口を入った突き当りにカウンターがあり試飲スペースになっています。
ドメーヌ ロマランのワイン
フランスの有名なワインガイド誌「アシェットワインガイド(Guide Hachette des Vins)」がここのワインに高評価をつけていたことが、ワイナリー訪問のきっかけでした。
現在は赤ワイン4種類、ロゼワイン1種類、白ワイン1種類の計6種類のワインを作っています。
そのうちの赤2本がCdR(コート・デュ・ローヌ)のA.O.C.ワイン(Appellation d'Origine Controlee:原産地統制呼称ワイン)。CdRと村名付きCdRヴィラージュです。この2本にキュヴェ カリニャンを加えた赤3本が我が家のハウスワインの一角を成しています(写真左端から順に、CdRヴィラージュ シニャルグ、キュヴェ カリニャン、CdR)。
このワイナリーに通うようになってかれこれ15年ぐらいになりますが、この間にメインの作り手が息子さん(達?)に代わりました。キュヴェ カリニャンは代替わり後に新たに登場したワインで、カリニャン(ブドウの品種)100%というのが斬新です。南ローヌでは使用するブドウ品種として多くの品種が認められていて、赤白あわせるとその数は23種類にも及ぶそうです。とはいっても赤ワインの場合「メイン品種はシラーとグルナッシュの2種類。他の品種はバランスをとるためのブレンド用」というのが私たちの認識だったので、最初にカリニャン100%と聞いたときは驚きました。そこで「どうしてカリニャン100%のワインを作ろうと思ったんですか?」と尋ねたところ、「他の人がやっていない新しいことをしたかったんです。そして、カリニャンにはポテンシャルがあると思ったので…。」ということでした。
通常の営業時間は水曜日と金曜日の15〜19時、土曜日の10〜12時と15〜19時となっています。
入り口を入って左側の壁に取り付けられたラックに入っているのは、他のワイナリーのワインです。詳しく見たことはないので、どこのワイナリーのワインかはわかりませんが、販促のためにいくつかのワイナリーがお互いにワインを置きあっているのかなと想像しています。
今年購入したワイン
私たちは毎年、3種類のワインをそれぞれ1箱(6本入り)づつ買って帰ります。今年も例に漏れず、CdR、キュヴェ カリニャン、CdRヴィラージュ シニャルグを1箱づつ購入しました。ヴィンテージはCdRが2018年、キュヴェ カリニャンとCdRヴィラージュが2017年です。南ローヌの赤ワインは総じてまろやかで口当たりがよく、若くても美味しく飲めるワインが多いです。値段も手頃で普段飲みにぴったり。食事にも合わせやすいので、家庭で気楽に楽しめるワインとしてとても重宝しています。