さて、今日ご紹介するラベンダー街道は、バノンチーズで有名なバノン(Banon)からヴァレンソールと並ぶラベンダー街道の中心地ソー(Sault)へ向かうルートです。
このルートの魅力は1000メートル近い高地に広がるラベンダーをゆっくりと眺められることです。他の有名地のように観光客が一気に押し寄せることもなく、ところどころで車を止めてその風景をゆっくり楽しむことができます。
旅の起点、バノン村(Banon)
最初にご紹介するのは、このルートの出発点であるバノン村(Banon)です。
皆さんはバノンと呼ばれるチーズをご存じですか?
このバノン村はバノンチーズ(栗の葉で包まれたヤギのチーズ)でとても有名です。チーズとしてのバノンはフランスのAOP(原産地保護呼称)に指定されています。
村の郊外には、生産者直販のお店もあります。もし訪問する機会があれば、ぜひ地元で売られているバノンチーズをお楽しみください。
Fromagerie de Banon - Alpes-de-Haute-Provence
味のほうはヤギチーズなので比較的あっさりした味わいですが、クリーミーさもあり、栗の葉の香りが良い感じに効いています。
それにしても世界的に有名なこのバノンチーズの産地で村の周囲も含めて、肝心のヤギを見かけたことがいまだかつてありません。
ヤギたちはどこに隠されているのでしょうか?
そしてこの村でもう一軒紹介したいのが、村のお肉屋さん『La Brindille Melchio』です。
ここの名物は、細長いサラミ!
上からぶら下がっているのがそれです、これ大人気で、輸出までされていますが、プロヴァンスではここでしか買えません。いつもお土産に数本買ってきます。
種類は豊富で、8種類ぐらいあります。サリエット入り、クルミ入り、胡椒入り、松の実入り、ヤギのチーズ入り、プレーンなどなど。どれも美味しいですが、お気に入りはサリエット入り、クルミ入り、胡椒入りですかね。
細い分、硬いですが、噛み応えがあっておいしいです。ウチでは食後にチーズなどと一緒につまんでワインの続きを楽しんでいます。
いざドライブ開始
さて、今日のメインとなるラベンダー街道のお話ですが、このルートはラベンダー街道でもかなり高地を進みます。多くのラベンダー畑が900-1000メートルの高地に点在しています。
バノンを出発すると次第に標高が増していきます。
ある程度登りきるとなだらかな高原を縫うように道が敷かれており、ところどころにラベンダー畑が見えてきます。
車が止められそうなところがあったので、いったんストップ。さっそく撮影開始です。
運悪く太陽が雲に隠れてしまい、思うような色のラベンダーが見れません(これラベンダーを楽しむうえで非常に大事!)。
結構な時間、太陽待ちをしたのですが、どうしても上空の雲のみ動いてくれない。
とてもきれいな畑と思いきや、しっかりと宣伝⁈の看板アリ!
あいにくの曇り空で思うような景色を楽しめずとても残念。
思い切りラベンダーに近寄り、撮影してみると思いのほか花の色は薄目。草丈もあまり高くなく、株のこんもり具合も小ぶりな感じなので、これこそ本物のラヴァンド・フィン(Lavande fin) なんでしょうか?
いつまで待っても晴れないんで、諦めてソーへ向けて出発。
ソー村に着くころには再び天気も回復しラベンダー畑の色も元通り。下の写真はソー村郊外の畑で撮影した一枚。晴れていると写真でも発色がかなり違います。
遠目に見るソーのラベンダーは本当の高地ラベンダーらしく色は薄目ですが、それでも炎天下の太陽の下ではきれいな紫色を見せてくれます。
まとめ
今回は、ヴァレンソール高原へのラベンダー鑑賞に行った帰り道、寄り道してバノン村で買い物しつつ、もう一つのラベンダーの中心地、ソー村までのルートを辿った様子を紹介しました。
思いのほか観光客の数も少なく、ゆっくり見たいだけ見ていられる感じです。車を止めるスペース+木陰を作ってくれる樹などがあるところなら、椅子とテーブル持参で一日ゆっくり過ごすのもよさそうです!
この後、ソー村の北側に伸びるラべンダールート、今回購入したオリーブオイルやワインのお話をしていこうと思っています。
まだ続くのでぜひお付き合いください。