マルセイユは、フランス第二の都市であり、最大の港湾都市です。その歴史は紀元前600年頃に築かれた古代ギリシャの植民市マッサリアに遡ります。
現代では貿易/商業港として栄える一方、2013年には欧州文化首都にも選出されました。
そんなマルセイユの見どころを紹介していきます。
今回は、マルセイユ旧市街の中でも、もっともにぎやかなエリアであるマルセイユ旧港を中心にその周りの名所を案内していきます。
サン・ジャン要塞の散策
マルセイユ旧港入り口にそびえる要塞の一つが、これから紹介するサン・ジャン要塞(Fort Saint-Jean)です。
かつてヨハネ騎士団が使用していた場所に1660年にルイ14世によってこの要塞は建てられました。
その際、湾の入り口の対岸にもサン・二コラ要塞が築かれています。
一見、外敵からマルセイユを守るために見えるこの要塞ですが、実は総督に対する市民の反乱を抑える目的だったようで、大砲は町のほうを向いていたそうです(言葉が見つかりません💦)。
要塞はその後フランス革命では牢獄として利用されたり、フランス軍のアフリカ部隊の兵舎や病院、北アフリカ向けフランス外人部隊の拠点として利用されていました。
第2次世界大戦ではドイツ軍に占領されましたが、マルセイユ解放の際に弾薬庫が爆発、要塞は瓦礫の山となりました。
再建されたのは1967年以降だそうです。
要塞は高い壁で一面覆われており、下からは全くと言っていいほど入り口が見つかりません。
そのため、要塞へのアクセスは、下記の3方法になります。
1. マルセイユ旧港側に見えるプロヴァンス伯レネ1世の塔から入る。
2. ヨーロッパ・地中海博物館(MuCEM)経由で橋を渡る。
3. パニエ地区から橋を渡る。
要塞への入場は無料ですが、橋を渡ったところでセキュリティチェックがありました(バックの中を見せる)。
我々は上記2の方法でヨーロッパ・地中海博物館(MuCEM)経由で行きました。博物館にも惹かれたのですが、今回は時間の関係で美術館/博物館はすべてカットと決めていたので、内部を素通りし、エスカレーターと階段で博物館の最上階テラスへ向かいました(博物館の建物に入るので一瞬躊躇しますが通り抜け問題ありません)。
このテラスにもカフェ&レストランがあり、ここでくつろぐのもアリです。
ここからは橋を渡り要塞に向かいます(小さい入り江を跨いで進みます)。
城塞の上はほぼ自由に歩き回ることができ、どこからもマルセイユの絶景が楽しめます。
また、いたるところにハーブが植えられており、ちょっとした植物園の様に賑やかでした。
旧港に近いほうに来ると、下から見上げていたプロヴァンス伯レネ1世の塔が見えます。もちろんこの塔へも自由にアクセスできます。
この塔のテラスは城塞内でも一番高く、さらに旧港の入り口にあるため、絶好の写真ポイントになっていました。
お決まりのマルセイユ旧港
対岸に見えるサン・二コラ要塞、サン・ヴィクトール修道院、ノートルダム・ドゥ・ラ・ガルド聖堂
一つ残念なのは、これだけの眺めのいい場所なので、ここからの夕日や夜景も楽しめるかと思ったのですが、夜は閉鎖されています。また夏場はとにかく日が長いので、夕日を見れるのが9時以降になり、やはり時間的に無理があります。
その場合は、先ほど通ってきたヨーロッパ・地中海博物館(MuCEM)の屋上テラスで過ごすのがいいと思います(レストランもあるので遅くまで開いている)。
旧港の周りの散策
現在の旧港はほぼ完全にヨットハーバーとなり、その周りもレストランが取り囲むように立ち並んだ、ある意味、繁華街となっています。
それでも午前中には魚市場が立ち、地元の人たちが買い物に来ていました。
場所は、旧港の一番奥、メトロやバスの駅が集まる Vieux Port駅の真上です。
またこの旧港を散策される際には、是非、一度、港を横切る渡し舟にも乗ってみてください。
ほんのわずかな時間ですが、待ち時間も含めてゆったりとした時間を過ごすことができますよ。
そして、昼間だけでなく夜のこのエリアもとてもきれいなので夕食の帰りなどにぶらぶらアイスを食べながら歩くのもおすすめです。
ただし多くの人が集まるエリアなので、スリなどには十分お気を付けください!(それ以上の危険を感じることはありませんでした)
エミル・デュクロー公園の散策
サン・ジャン要塞の対岸にあるエミル・デュクロー公園は、ファロ宮殿を取り囲むように広がるマルセイユ市民の憩いの場です。
5.7ヘクタールもある緑の公園は多くの人でにぎわい、また丘の上にあるこの公園もマルセイユの町を眺める絶景スポットでした。
海の英雄と犠牲者へのモニュメント(Monument aux héros et victimes de la mer)
この丘の上からは、これまで以上に美しいマルセイユの風景を見ることができます。港に出入りする船を見ながら、皆ゆっくりとした時間を過ごしています。
この公園は、町の中心部 Vieux Port駅から約1.5キロ、徒歩だと20分以上かかると思います(軽い上りです)。
バスを利用できるのであれば、82番、83番で公園の入り口そばまで一気に来ることができます。
まとめ
さて、マルセイユの観光の中心地、マルセイユ旧港周辺を紹介しましたが、これでほぼ今回の旅行で回った場所はお知らせできました。
もちろん、回り切れていない場所も多くあり、心残りではありますが、期待以上にいい町でした(再訪の可能性ありです)。
まだ肝心のレストラン情報を出せていませんが、それは改めて別ブログの方で紹介させていただきます。