数日前にちょっと驚きの報道がありました。
ドイツ鉄道(Deutsche Bahn:略称DB)が世界最大の航空会社連合であるスターアライアンス(Star Alliance)に加盟するそうです。
ドイツ鉄道の加盟は、もちろんスターアライアンスにとっても初めての航空会社以外の加盟メンバーとなります。
将来的に、より飛行機による移動と鉄道を組み合わせた移動を実現することが狙いのようです。
ドイツ鉄道とルフトハンザ航空の提携に関して
ドイツのお住まいの方はすでにご存じのように、ドイツ鉄道とルフトハンザ航空はすでに以前から提携関係にあり、飛行機で賄えない接続を鉄道で補い一つの旅行の中で飛行機と鉄道を組み合わせた一体型の移動手段を提供しています。
例えば、航空券とセットでその先の目的地までの鉄道移動を含んだチケットの販売や通常のドイツ鉄道の高速鉄道便の一部に Lufthansa Express(AirRail)の名前を与え、追加料金なしで鉄道利用が可能となっている路線もあります。
航空会社と他業種の企業の連携に関しては、すでに数週間前にスターアライアンスの代表であるMr. Jeffrey Gohによりそれを匂わせる発言がありました。
そして、つい先日、7月4日(月)の発表に向けてプレス向けの記者会見の案内が出ています。
上記、7月4日の会見では、それぞれスターアライアンス、ドイツ鉄道、ルフトハンザ航空の代表が出席し、詳細について公表される予定です。
加盟航空会社とドイツ鉄道の連携に関して
これは想像となりますが、すでにルフトハンザ航空が行っているような、飛行機と鉄道をセットとした移動手段の提案が、他の加盟航空会社とも実現されるのではと思われます。
ANAはすでに同様のサービスをルフトハンザ航空経由で利用しており、ドイツの空港から Lufthansa Express などの利用で目的地まで一つの移動として取り扱うサービスを提供しています(こちらも路線により追加料金が生じます)。
同様のサービスが今後は他の加盟航空会社でも可能となるのでしょうね。
その場合は、Lufthansa Express ではなく、Star Alliance Express なんて名前に代わるのかもしれません⁈
ドイツ鉄道のロイヤリティプログラムの変更に関して
ドイツ鉄道は、自身のロイヤリティプログラム(BahnBonus)に関して以前よりこの6月からの変更を通知していました。
これまでと異なり、その年間利用ポイントに応じた、クラス無し、シルバー、ゴールド、プラチナのカテゴリーを導入していました。
今思えば、この変更は、スターアライアンスへの加盟を見越しての変更だったことがよくわかります。
会見を見ないとわかりませんが、おそらく、他のスターアライアンスのステータスがそのままドイツ鉄道でも利用できるようになるのかと想像します(主要駅でのラウンジの利用や優先席のアレンジなど)。
まとめ
まさかのドイツ鉄道のスターアライアンス加盟でしたが、そもそもルフトハンザ航空が主体でもあるスターアライアンスであれば、同じドイツ内ですでに提携関係にあるドイツ鉄道の加盟は想像の範囲だった方もいるのかもしれません。
ドイツ国内ではルフトハンザ航空との提携サービスとしてはすでに存在するものなので、大きな変化ではないかもしれませんが、他の加盟航空会社便からの接続がどの程度、顧客の満足度に影響を与えるかはこれからの運営方法次第かと思います。
ドイツ鉄道の代表的な高速鉄道ICEは、遅延、故障、運休、ルート変更が絶えない問題児でもあるので。