今回は久しぶりのカタール航空のビジネスクラス、『Qsuite』(Qスイート)への搭乗記となります。
前回、最後に乗ったのはコロナ前の2019年秋になるので、実に3年半ぶりの搭乗となりました。
コロナ前と後での変化も含めてお知らせできればと思います。
フライトルートの紹介
今回ご紹介するルートは、成田-ドーハ間とドーハ-フランクフルト間の2区間となります。
この時点(2023年5月)では、まだ羽田線は復活しておらず、出発に関しては成田一択でした(羽田線は2023年6月から復活しています)。
カタール航空を利用しての欧州路線は、基本的にはウクライナ戦争によりルート変更の影響を受けていない(もともとロシア上空を飛んでいない)ので、トータルでのフライト時間には影響が無いと考えていました。
利用時のフライトデータは下記のとおりです。
成田-ドーハ間
QR807便:東京・成田発 ドーハ行き
機材:A350-1000
予定出発時間:22:30(実際の出発時間:22:38)
予定到着時間:04:05(実際の到着時間:04:11)
実際の飛行時間:11時間33分
エアバス社との塗装問題でしばらく運行していなかったA350-1000が戻ってきました。
予約時はB777-300ERでしたが、途中で機材が変わっていることに気づき、いち早く座席変更を行い、Qsuiteの窓側の座席が確保できました。
A350-1000でのQsuiteの特徴としては中央2席の上部には荷物を入れるべき場所がなく、天井が非常に広々としています(その代わり窓側の席の人の頭上のスペースが非常に狭い!)。
ドーハー日本間のフライトに関しては、コロナ以前も、また今回の往路のドーハから成田に向かう際もドーハ出発後いったん北へ進み、そのルートの大半が中国中部上空でした。
それに対し、今回の復路である成田-ドーハ間は、かなり南側にルートを取っており、通常であれば10時間を切るフライトにも拘わらず、明らかに遠回りをしていました(ミャンマー、バングラディッシュ、インドなどの上空を通る、ほぼ南廻りルート)。
現在、欧州線が例外なく日本などへ向かう場合、ロシア上空を避け、南側に路線を振り替えているので、逆に西側に向かう際には、その路線を避けて飛んでいるんでしょうか?
ドーハ-フランクフルト間
QR67便:ドーハ発 フランクフルト行き
機材:B777-300ER
予定出発時間:08:40(実際の出発時間:09:11)
予定到着時間:14:15(実際の到着時間:15:53)
実際の飛行時間:5時間42分
こちらは、これまで通り、いったん北に向かい、イスタンブール近辺で西に進路を切り欧州へ向かいます。
B777の場合、確か古いビジネスクラス(2-2-2)があったと思うのですが、このコロナ中になくなったのでしょうか?
今回は運よく、この路線もQsuiteが利用きました(往復4路線すべてQsuiteを利用できました)。
ただ同じQsuiteでも操作系パネルなどを見ていると少し古い(初期のころ)のかな、と思います。
Qsuiteについて
『Qsuite』は、前席通路に面しており、さらに通路側のドアを閉じることでほぼ個室状態で過ごすことができ、他人の目を気にせずゆっくりと過ごすことができます。
基本的には前後向かい合わせの席となっており左右の互い違いに座ることで、双方が180度倒せるシートで足を延ばして体を横たえることができます。
窓のある座席は、窓のそばの席(写真上:後ろ向きの座席)と通路側の席(写真下:前向きの座席)があり、お好みでチョイスが可能です。
どちらもドアを閉めてしまえばプライベート空間となり、長いフライトでも少し気を抜いてゆっくりできます。
また座席横にもスペースがあり、腰をずらすことも可能です(シートベルトサインが無ければ)。ここは物入にもなっているので上部のシート部分を開けることでその下に小物を収納可能です(ここのヘッドフォンとミネラルウォーターが入っています)。
また、中央の席では、隣や向かい側の壁を移動させることで、まるで2人部屋や4人で談笑することができる設定になっております。
室内(座席)での操作系はすべて前方のサイドテーブルに集約されており、特に座席の操作など簡単に行えます(ほぼ必ず登場した際にCAさんより利用方法の説明が必要か声をかけてもらえます)。
機材により若干違いはありますが、基本的な操作は同じです。
ちょうどこの前方サイドテーブルの部分が向かいの席の人の足が入っているところですね。
座席をベットとして利用したい場合は、CAさんへお声がけしてベットの準備をしてもらうこともできるので、遠慮なく声を掛けましょう。
ファーストクラスほどのスペースは確保されていないので、足元はやや狭い感は否めませんが、ビジネスクラスとしては十分な広さが確保されていることと思います。
カタール航空のビジネスクラスと言えば『Qsuite』がとても有名ですが、一部の機材、A380やB787などでは現在もスタッガードシートタイプが利用されているので、Qsuite狙いの場合は、機材に注意が必要です(スタッガードシートタイプも個人的には好きです)。
機内食について
機内食に関しては、以前に比べと少しアラカルトが減ったような気もしますが、それ以外の充実度が高いので、今回も楽しませてもらいました。
カタール航空のビジネスクラスの食事は、選択内容にもよりますが、機内らしからぬ美味し食事が待っているので、逆にラウンジでの食事は気を付けなければなりません。
また欧州線ではドーハから先のフライトでも食事は長距離路線と同じなので、完全に食べすぎになります。
下記はよく食べることのある定番メニューの紹介です。
スタートは、数あるアルコール内から、だいたいシャンパンをいただいています。今回はフランスの Laurent-Perrier Grande Cuvee Alexandra Rose 2007 や Gosset Brut Grande Reserve などが提供されていました。
一緒に提供されるナッツはいつも温めてあるのがカタール流。
シャンパンを飲みながら待っているとテーブルのセットが行われ、アミューズが提供されます。
一緒に提供されるパン用のバターやオリーブオイルのうちオリーブオイルは数種から選択もできます(バジル+オリーブオイルやチリが入ったオリーブオイルなど)。
オードブルは、サラダ系のものもありますが、せっかくなので、中東料理の定番メゼ(Mezze)を注文しましょう。
フムス(ひよこ豆のペースト)など3種類とピタパンのセットです。
ここで注意は、前菜とは言え、結構な量があるので、すべてピタパンに乗せて食べようとするとメインが食べられなくなります!
メインは、マチュブースというドライカレーのような唯一シェフの名前のある料理(チキンが入っていたりエビが入っていたり、その時によりバリエーションがあるようです)。
もうこれが大好きで、毎回お願いしています(是非試してみてください!)。
ここまで来ると、大体おなかがヤバいことになっているのですが、デザートもあるのでもうひと頑張りです。
チーズやアイス、ケーキ類が楽しめます。
食後は、お好みでアルコールを継続、またはエスプレッソで締めます。
あと、食事ではないですが、到着時間が近くなると、CAさんからのあいさつとチョコレートが配られます。
以前はゴディバのチョコでしたが、現在はスイスの『Läderach』のチョコレートに変わっていました。
アメニティについて
以前は、イタリアの『Bric's』のポーチに『Monte Vibiano』のリップバーム、ハンドクリーム、フェイシャルミスト、靴下、耳栓、アイマスクとなっていましたが、現在はフランスのブランド『ディプティック (Diptyque)』でポーチも内容物も統一されました(リップバーム、フレッシュローション、フェイスクリーム、さらにオードトワレ)。
ポーチは男性用が黒のポーチで、女性用は白のポーチとなっていました。
また、オードトワレは女性用がオードトワレ オーデサンス、男性用がオードトワレ サン・ジェルマン34という凝りよう!
どうも、ドーハからのフライトであればポーチが付くが、ドーハへ向かうフライトでは中身は同じですが、ポーチの代わりに箱に入れられて配られているようです。
もちろん、ドーハー日本間のロングフライトには、イギリスの『THE WHITE COMPANY』のパジャマが付いてきます(もちろんお土産として持って帰れます)。
機内持ち込み荷物がパンパンだとアメニティ(お土産)持ち帰るのが大変ですよ!
まとめ
久しぶりにQsuiteに搭乗する機会がありましたが、楽しめました。
以前にも書いたかもしれませんが、開放感はANAのTHE Roomのほうがあると思います。
でも、全体的にややくだけた感じでフレンドリーなCAさんの対応や、その分気兼ねなく何でもお願いもできる気楽さ、が気に入っています。
また、食事に関しても時間やメニュー選択なども自由に選べるので、慣れてくると自分の体調や空腹感などに応じてお願いしています(眠い時など、すぐに寝ることを伝え食事は到着2時間前に用意することをお願いするなど)。
搭乗後には、エリア担当のCAさんとマネージャーの方のあいさつ、ウエルカムドリンクの注文、フライト中の食事の確認、座席の使用方法などなど、すべきことはきちんとこなしているので、そのバランスがいいですね。
この気軽さがカタール航空のビジネスクラスの魅力なのかと思っています。
是非、皆さんも機会を作ってみてくださいね。
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