フランス・アルザス地方を南北に抜けるアルザス・ワイン街道(La Route des Vins d'Alsace)。
今回はこれまでに回ったおすすめのクリスマスマーケット(Marché de Noël)を紹介していきます。
はじめに
今回は4か所のクリスマスマーケットを紹介していきます。
ストラスブールやコルマールのような大きい町は11月後半からクリスマス明けまでクリスマスマーケットが常設されていますが、アルザスの小さな町々ではそうもいかず、ピンポイント(数日間のみ)で開催されていることが一般的です。
今回は、下記のサイトで開催日を確認し、訪問可能な町を探しました(フランス語、英語、ドイツ語)。
訪問した町は、オベルネ(Obernai)、カイザースベルク(Kaysersberg)、エギスハイム(Eguisheim)、コルマール(Colmar)の4つの町です。
オベルネ(Obernai)
最初に紹介するオベルネ(Obernai)は、ストラスブールから車で約30キロ(30分程度)、電車でもストラスブール中央駅からセレスタ(Sélestat)行に乗れば、約30分程度で行くことができます。
2021年度のオベルネのクリスマスマーケット開催期間は11月20日から2022年1月2日まで(ドイツではクリスマス前に終了します。この辺少し習慣が違いますね)。
この町では大きく分けて4か所にクリスマスマーケットが展開されています(下の地図参照)。
我々はちょうど1番と書かれているマーケットのすぐそばの駐車場を確保できました。週末でしたが昼過ぎの訪問だったため、駐車場がすぐに見つかりましたが夕方以降は大変混雑が予想されます。
それでは、旧市街の外に車を止めてさっそく町の中へ入っていきます。
最初のマーケットは Place Neher です。町の端にあり、駐車場との連絡通路から直結しているためか、皆ここで立ち止まって過ごすというよりは、町の中心に向かう人と戻ってくる人の交差点のような感じでした。
マーケットの中心は、町の真ん中、Place du Marché です。ここには大きなクリスマスツリーやメリーゴーランドなどもあり最も人が集まっていました!
正面には市役所と Beffroi d'Obernai と呼ばれる鐘楼が見えます(夜に来ればライトアップされてきれいなはず)。
そしてクリスマスマーケットに来たならば、まず手を出すのが、Vin chaud(ホットワイン)です。
この町で見つけた出店はワイナリーが直接出店しており、白ワインで作ったホットワインを提供してました。ホットワイン=赤ワインのイメージがあったのですが、白ワインらしい柔らかな甘みを感じるなかなかの一品でした。またソーセージにもついつい手を出してしまいます(これはいまいちでした)。
いつものことですが飲んで食べてしまうとやや手持ち無沙汰。
適当に出店を冷やかしながらぶらぶらとしました。ちょっとしたプレゼントなどにできる小物やお菓子などが売られています。
この日は移動中だったため、日中の訪問となり、少し物足りない気持ちになりました。
やっぱりクリスマスマーケットは夜に訪れたほうが雰囲気味わえますね!
カイザースベルク(Kaysersberg)
次にご紹介する町は、すでに観光について紹介したことのあるカイザースベルク(Kaysersberg)です。
2021年度のカイザースベルクのクリスマスマーケット開催期間は11月26日から12月21日まで(ただし週末の金土日のみ、最終週のみ12月17日から21日まで)。
夜18時到着を目指して向かいましたが、案の定、町の手前から大渋滞で旧市街の周りは住人以外の車が入れないようにバリケードまで登場、やっとのことで町の外れに駐車場を確保できました。
それでは、さっそく街歩きを始めましょう。
さっそく現れたのが通りに飾られたイエスの物語。
普段は静かの町外れの通りもこの日は多くの人が行きかっていました。また、通りの先にある昔の宿泊施設兼役場の建物はブルーのライトで照らされ昼間とは全く異なる表情を見せていました。
町の中心部に向かうにつれ人はどんどんと増えていきます。
家々の飾りもクリスマスらしさをどんどん盛り上げてくれます。パン屋やケーキ屋さんものショーウインドーもシュトレンやパンドエピスでにぎやかです。
町の中心部まで来ると聖十字教会がきれいにライトアップされています。
ちょうど教会裏のサン・ミシェル礼拝堂の前がカイザースベルクのマーケットとなっており、ここではワクチン証明書を見せないと進むことができません。
教会裏では人と人がぶつかるぐらいの混雑ぶりです。ここには小さな屋台がいくつも並び、お土産物やクリスマスの飾り、お菓子やはちみつなど、様々なものが売られています。
コンスタンティヌス帝噴水の前も写真を撮る人でいつも混雑していました。
もちろんここでもヴァン・ショー(Vin chaud:ホットワイン)を飲まないと寒くて仕方ありません。町についてすぐに飲みましたが、それでは追いつかず、一度街歩きを止めて休憩。
やっぱり温まります!
最後にパン屋さんのショーウインドーがきれいだったので一枚!
余談ですが、この町のクリスマスマーケット終了は夜8時でした。ドイツでは夜9-10時が当たり前なので、この時はそれに気づかず、帰り道にリクヴィル(Riquewihr)に寄り道しました(結果的にはすでに終わっていました!)。
エギスハイム(Eguisheim)
さて次は、先日お知らせしたばかりの町エギスハイム(Eguisheim)です。
こちらエギスハイムの2021年度のクリスマスマーケット開催期間ですが11月26日から12月23日までとなっています(基本的に午前9時から午後7時まで、土曜のみ午後8時まで)。
またこの期間限定でコルマールからの直行便のバスが出ているようです。
それでは『フランスで最も美しい村』の1つエギスハイムを歩いていきましょう。
今回は他のマーケットへ行く予定があったので少し早い時間に訪問しました。聖レオ広場もまだ人もまばらですね。
マーケットはこの教会の裏側の広場とその先に広場2か所で行われていました。
さすがここまで来ると昼間でも人出があります。
噴水の周りの飾りもにぎやかで写真を撮りに人が集まってきます。
さて、こちらのマーケットでは、アルザスの郷土料理のシュークルートの屋台を発見!すぐに購入しました。ザウワークラウト(キャベツの漬けもの)の塩梅がよく、肉との相性も良く、またボリュームもあり大満足の一品でした!
またいつものように町の大きく一周できるロンパール通りを歩いていても夏や秋に訪れた時とは異なり、クリスマスの飾りで仕上げられていました!
また、夜は別のクリスマスマーケットへ行ったのですが、是非夜の町も見てみたいと思い、クリスマスマーケットは締まっているのを承知で舞い戻りました。
静まり返ったクリスマスマーケットの後、というのも夜の散策にはとても楽しいですよ!
コルマール(Colmar)
今回訪れた町で一番大きい町コルマール(Colmar)。
この町の2021年のクリスマスマーケット開催期間は11月26日から12月29日となっています(基本的には午前10時より午後7時、金土日は午後8時まで)。
マーケットは旧市街の中に6か所もあり、人出も規模もこれまで紹介してきたクリスマスマーケットとは比較にならない大きさでした。
特にグラン・リュ通りはすさまじく、電飾のあらしの様に光がチカチカしまくっていました。下の写真は Koifhus 周辺。
アドベントカレンダーだって建物に直接投影されていました!
アンシエンヌ・ディアンヌ広場は少し落ち着きがありますが、人の多さは相変わらず。ここではクリスマスマーケットは完全にお祭り騒ぎ状態でした。
あまりの混雑さにちょっとどこを歩いたのかわからなくなりそうでした。
そんなざわざわした雰囲気が嫌で、帰りにエギスハイムへ再訪することになりました。
さいごに
2021年に訪問したアルザスのクリスマスマーケットに関して簡単にまとめてみました。観光案内とは異なり、クリスマスマーケットは町の雰囲気が伝えられればいいかと思います。
後はひたすらヴァン・ショー(Vin chaud:ホットワイン)、そして美味しい屋台で郷土料理があれば楽しい思い出になります。
あといくつか気づいた点ですが、アルザスでは一般的にクリスマスマーケットが午後7時で締まってしまうことです(週末でも午後8時)。ドイツでは、午後9時や10時が普通なだけに終わるのがすごく早く感じました(これでは夜のはしごは無理)。
また、ドイツのクリスマスマーケットに比べて飲食系の屋台が少ない感じです。
それでもアルザスの風景とマッチしたクリスマスマーケットはとても魅力的でした。来年以降もまだいけていない町を回っていきたい気持ちでいっぱいです。
『アルザスワイン街道を行く』シリーズは今後も続きます。紹介したい小さい村々やワインナリーなど、これからも案内していきます。