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コロナ禍での一時帰国体験

オミクロン株の拡大で再び入国規制が厳しくなっている2021年末、ドイツから一時帰国をすることになりましたので、こちらにその体験を記そうと思います。

入国時(2021年12月17日)ドイツは変異株指定国となっており、入国後六日間は国の指定する宿泊施設にての待機が必要でした。

この記事では出発空港から日本での隔離までについてお話しようと思います!

出発前に

こちらでは、出発前に用意しておかないといけない物、しておいた方が良いものを紹介します。

コロナテスト

必ず必要なのがコロナテストです。厚生労働省が指定する検体採取部位、検査方法による検査を受け、厚生労働省が認めるフォーマットの検査証明書を用意しなければなりません。また、検体採取時刻がフライトの出発時刻から逆算して72時間以内である必要があります。

全日空が開催したオンライン説明会で、厚生労働所の認める検査方法で指定フォーマットの証明書を発行してくれる検査機関の情報を得ることができました。

私が利用したのは、フランクフルト空港駅建物に支店のあるCentogeneという検査会社です。

www.centogene.com

ここはPCR-Test Japan というとてもわかりやすいサービスを提供していて、
厚生労働省の求める検査方法による検査結果を持参した指定フォーマットに記入してもらえます。いろいろ説明したり確認したりしなくても良いので、とても楽でした。

検査結果が24時間以内に返って来るものと3時間以内に返ってくるものとの2種類があり、料金はそれぞれ89ユーロ、159ユーロとなっています。少し注意が必要かなと思うのは、この結果連絡までの所要時間は95%以上の確率で守られる、という記述があることです。まれにではあるけれど、結果連絡まで24時間、あるいは3時間以上かかることもあるということなので、ある程度の余裕を持ってテストを受けましょう。

Web質問票

こちらは日本に到着してから記入が可能ですが、出発前に記入が可能なのであらかじめ記入してQRコードを保存することをお勧めします。

使用便名、日本での住所、滞在歴のある国などを記入しなければいけないのですが、私は出発の前日辺りに済ましておくのが良いかと思います。記入し終わったら画面に表示されるQRコードスクリーンショット、若しくはサイトをPDFとして保存して入国の時に見せられるようにしてください。

携帯アプリ

入国時にインストールを義務付けられるアプリは「MySOS」と「COCOA」の2つです。こちらも事前にインストールしておくことをお勧めします。なぜかというと、国設定の問題でアップストアからダウンロードが出来なくなる、という問題が起こるかもしれないからです。

MySOSを開き、「日本」を選択後、パスポート情報の登録もしておくことをお勧めします。ここまでしてしまえば、日本に着いたらすぐに使用できる状態です。

COCOAはインストールだけで大丈夫です。開いても、日本以外では登録できないので、エラーメッセージが出ます。日本に到着次第、WiFiに繋いで登録を済ませることをお勧めします。

出発・フランクフルト空港

今回私が利用したのは全日空のNH1926便で、ルートはフランクフルト→関西国際空港(FRA - KIX)でした。こちらの便は臨時便であり、約半年に一度程の頻度で飛んでおり、乗換無しでフランクフルトから関空へ行ける唯一のルートとなります。

日本についたら国際線から国内線の乗り継ぎができない現在、西日本に戻りたい人にとっては数少ない貴重な手段で、年末年始に合わせて帰国する乗客が多いせいか、コロナ禍にしては席が埋まっておりました。

フランクフルト空港の全日空のチェックインカウンターは出発3時間前に開くのですが、私がカウンターオープン五分前に到着した時は、既にかなり長い行列ができておりました。

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チェックイン自体はPCRテストの陰性証明書の確認が必要なためいつもより少し長引きましたが、5分もしない内に終わりました。こちらでは陰性証明書以外の書類は確認されませんでした。

保安検査は乗客の激減に合わせて開いているレーンが3つほどしかなく、木曜日の午後6時頃、10分程の待ち時間がありました。私はスターアライアンス・ゴールドの特典で優先レーンを使えますが、一般レーンと時間差は全くありませんでした。

飛行機の中・全日空

到着前にCAさんが入国に必要な書類を配ってくれました。いつもの税関申告書以外に、隔離のルール等について同意する契約書と過去14日の滞在歴のある国を選択する用紙が配られました。

直接機内で必要項目を記入できるよう、ペンの持参をお勧めします。

到着後・関西国際空港

到着後はとにかく歩かされ、待たされますので、覚悟してください(笑)。私の場合、荷物の受け取りまでに書類の確認やコロナテストを受けたりと合計8つ程のステーションを通過し、約4時間かかりました。それぞれのステーションがゲートエリア内に散らばって設置されており、ステーションからステーションまで200メートル程の距離があります。

順番としては、滞在歴確認、コロナテスト、Web質問票回答確認、契約書確認、アプリの確認・説明、コロナ検査結果待ち、入国、荷物受取といった感じです。ステーションごとに用紙に情報が追加されていく状態で、毎回前のステーションで見せた用紙をもう一度見せる、という状態が何度か続きました。

とはいえ、私の場合書類の確認等はサクサクと終わり、本当に時間が掛かったのはコロナ検査結果待ちです。ここだけで約3時間程待ちました。まあ、コロナテストの検査に必要な時間を考えると当たり前ですよね(笑)

待機エリアはまさにゲート前を利用しているので、腰を掛けてゆっくりできました。自動販売機やトイレも近くにあったので、待ち時間が少し長くても特に不便はありません。

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検査結果が出次第、普通の入国手続き、荷物受取に進むことが可能です。ここからは普通の帰国と同じですね。

宿泊施設への移動

私は変異株指定国のドイツからの帰国だったので、入国後6日間は国の指定する宿泊施設にての待機が義務付けられました。なので、荷物を受け取り、用意されたバスで直接指定される宿泊施設への移動となりました。荷物を受け取ってから宅急便等を使うことは出来ませんので、宿泊施設まで全ての荷物を持っていくことになります。

ホテル隔離

私の指定された宿泊施設は大阪市内のAPAホテルになりました。関西国際空港からの移動時間一時間ちょっとで、ホテルに到着したのは午後9時過ぎでした。

ロビーで書類を見せてカードキーをもらうのですが、一気にバスの乗客全員が押し寄せるわけなので、当然少し混んでしまいます。それでも10分程でカードキーをもらい、部屋に入ることができました。

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アパホテルの個室は広いわけではありませんが、それなりに十分なスペースがあります。大きいスーツケース2つ、機内持ち込みのキャリーケース1つにリュックサックと荷物が結構あるので、荷物が置けないのではないかと心配していましたが、通路のスペースもあって何の問題もありませんでした。通路にスーツケースを置いても、玄関やバスルームの扉が開かなくなる、ということもありませんでした。

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ちなみに水回りはこの様な感じです。

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隔離中の生活

部屋から出ることが許されていない為、時間を潰す方法を考えておくのが良いと思います。部屋にテレビが備えてあり、VODの視聴やスマホからのキャストが可能なので、まあ退屈になることはないと思います(笑)

ネット環境も良く、ストリーミング等も特に問題なく可能です。

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食事は一日三食ありまして、朝食は8時頃昼食は12時半頃夕食は18時頃に用意されます。袋の中身はザ・弁当といった感じで、コンビニにありそうなお弁当ですね。勿論アレルギー、持病のある方にはそれに合わせた食事が出るので、食事の中身は違うかもしれませんが、一日三食と配給の時間は同じだと思います。

一日に出たお弁当の映像を撮ってみたので、ご参考までにどうぞ。

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朝食

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昼食

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夕食

 

一つ気づいたのは、どのお弁当にも今まで例外なく揚げ物が入っていたことですかねー(笑)美味しいですが、胃もたれしやすい方は要注意ですね。

食事には飲み物もセットで、朝はお水野菜ジュース、昼はウーロン茶、夕方は緑茶が出ました。

野菜ジュースは150mlの小パックですが、それ以外の飲料は500mlのペットボトルなので、十分な水分補給は出来ると思います。更に喉が渇いた場合には、予め個室に用意されている500mlの水が三本あるので、こちらを飲むのが良いと思います。

ホテルにチェックインする時に宿泊中のスケジュールが渡されるのですが、こちらには何日間の隔離かに寄って、具体的なスケジュールが書かれています。6日間の隔離の場合、毎日朝と夜の体温検査(部屋に体温計が用意されているので自主的に測ります)、そして三日目と六日目に唾液検査が行われます。

隔離中の唾液検査

検査の前夜に以下の様な検査キットがドアの前に用意されますので、アナウンスが流れたらそれを部屋に取ります。

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検査当日は朝6時45分までに唾液の採取をしなければいけないので、少し早起きが必要ですね。

注意事項としては、採取前に歯磨きや飲食などの行為を行わないこと、採取は必ず当日の起床後すぐに行うことが記されています。私みたいに時差ボケで徹夜している場合はどうすれば良いのでしょうかね(笑)

隔離期間最終日(自宅待機に移行)

ホテル隔離の最終日(私の場合は六日目)にも唾液検査があり、検査結果が陰性だった場合、自宅待機に移行することができます。勿論、ホテルから自宅への移動に公共交通機関は使えず、ハイヤー等を予約する必要があります。ところが、検査結果の発表時間がとても曖昧ハイヤー時間指定が難しいということが分かりました。

それを踏まえたうえで、ハイヤーの予約等をされる場合は、遅めの時間指定をするようお勧めします。検査結果を早めに知らされた場合は、ハイヤー会社に早めのピックアップは可能か問い合わせるのが良いと思います。

料金についてですが、MK帰国者向けのハイヤーを利用したところ、定額で大阪→京都エリア料金30,000円プラス高速代で総額32,000円でした。そういえば、車に乗り込んだ時ドライバーさんに「ご希望のルートはありますか」と聞かれたので、「お任せします」と答えたのですが、ここで高速道路を使わないルートを希望したら30,000円で済むってことでしょうかね(笑)

空港到着時やホテル滞在中には宅配便を使うことができず、スーツケース4つ+キャリーケース2つと荷物の量がとても多かったので、仕方なくアルファードを予約することになったわけですが、荷物が少なければこれよりサイズの小さい車で大丈夫ですから料金はもう少し安くなります。まあ、乗り心地は良かったので良しとしましょう。。(笑)

自宅待機

そして日本到着後7日目の夜、やっと自宅に到着しました。これから、まだ8日間の自宅待機が待っているわけですが(笑)自宅待機中も「MySOS」アプリ義務付けられているので、毎日位置報告、体調報告とビデオ通話はしないといけません。

まとめ

コロナ禍での入国、こちらの記事を読むだけでも疲れたと思います。お疲れさまでした(笑)

とはいえ、実際に経験してみると、それほど大したことはなかったですね。関西国際空港着の便を選んだせいか、空港からホテルへの移動もそれほど長くなく、入国前の手続きも検査結果待ち以外はほとんど待ち時間がない状態だったので、私が想定していたより大分楽でした。

そして、自宅への移動費以外は全て無料であるのは評価するべきだと思います。他国でホテル隔離等を義務付けている所は何国かありますが、大体宿泊費、食費等は自腹になるので、それが全て無料だったことに関しては、日本政府に感謝しております。