さて今回は、観光3日目に訪れたゴルティス(Gortys)の遺跡群に関してお知らせします。こちらに関しては日本語情報がほぼなく、グーグルマップから公式サイトに入り、最低限の情報を得られたという感じです。
町の名前をGortysとしましたが、他にGortyn、Gortynaなどの表記もあるようです。
起源はミノス文明のようですが、町が大きく発展したのはローマ時代(BC 67年以降)のようで、今見ることができる遺跡はほとんどローマ時代のものとの事。その当時は人口30万人を誇るクレタ島最大の町だったようです。828年のアラブの侵攻により町は崩壊しました。
ゴルティスまでのルート
途中にクレタワインの産地、Dafnesを通ること、また目的地が広大なオリーブ畑があるメサラ平野に面していることから、遺跡で外してもワインとオリーブオイルを買い込めればノープロブレム!との勢いだけで宿を発ちました。
途中で調べておいたワイナリーに向かいましたが、その日は10月28日、ギリシャの参戦記念日(第二次世界大戦)で祝日!、ワインを買いに行った町、Dafnesも皆さん正装で教会に集合中!、一部商店を除き、どこも開いていません!
そして、ここで謎が?このあたりの町の商店では何よりも山積みでキャベツがてんこ盛りで売られていました(イラクリオンや宿のそば、他の町では見かけない状態)。知っている方がいれば教えてください。
また、道中の景色はこんな感じ。
まずは有料エリアの見学
ワインをあきらめて前に進み、遺跡の中心地、Archaeological Site of Gortyna へ向かいます。
さて、この日は祝日ということで、無料で入場できました。
ただ、ここで思ったこと。
こんなことなら、クノッソスの宮殿とイラクリオン考古学博物館をこの日にすれば、金が浮いた!
事前に旅情報を集めることは大事ですね。
まず最初に見えてくるのは聖ティトスの聖堂(Church of St. Titus)。
聖堂(バシリカ)の一部を残すのみですが真っ青の太陽の下、目が明けていられないほどのまぶしさです(ローマもギリシャも天気がいいとまぶしくて遺跡を見ていられない)。
ちょうど正面に見える聖堂の裏から入ってくる感じです。


聖堂の一部以外は無理な修復はされておらず、そのまま感があり、かえって好印象です。
現在、我々がいるところは下の写真の上の丸の中。
さらに少し北に進むとローマ時代のオデオン(音楽堂)跡が現れます。
両方の遺跡の中間はオリーブの木が数本なる広場になっていますが、この広場のオリーブの木がすごいです。
ちなみに、上の写真の緑の点々はオリーブの木です。
さてオデオンですが、町の規模が大きかった割にはかなり小さいです。小劇場といった感じでしょうか。
そして絶対に見逃してはいけないのが、ゴルティスの法典と呼ばれる石に刻まれた法典。オデオンの壁の一部に転用されており、見学可能です(見落としました。何やってるんだか)。英語の説明ですが、下に解説のリンクを張っておきます。もし訪れる方がいたら忘れずに見ましょう。
オデオンのさらに奥に広がる山にも遺跡が点在しているのが下から見えますが、そこから先には進めないため、遠目に写真だけ撮影しました。
オリーブ畑の中のローマ遺跡群(無料)
さて、今度は東西に横切る街道を横切り南側にある別の遺跡を見に行きます。
最初に言っておきますが、ここはほとんど放置状態で、オリーブ畑の中にローマ遺跡が点在しており、一部巨大な遺跡に関しては鉄柵で入れなくなっていますが、崩れ落ちた建造物などは畑の中にそのまま、レンガや(多分)土器の破片はいたるところに散らばっています。
発掘されているようですが、きちんとした見学を前提とした状態には程遠いままになっています。それでは見ていきましょう。
道路を渡り、何となくわだちができているところをオリーブの木々の中に進みます。
もうこの時点から遺跡・遺構だらけです。
もう少し中に入っていくと鉄柵に囲まれた遺跡群が見えてきます。遺跡北側から南東向きに撮影。
さらに柵に沿って進み、遺跡の東側に出ました。上の写真で中央右に映る背の高い壁の一部が下の写真のものと同じです。
さらに歩を進め遺跡の南側まで回りました。
かなり規模の大きい遺跡なのですが、このあたりの遺跡が何であるか残念ながら情報があまりありません。おそらく神殿などの一部と思われます。
さらに今後は南側の柵に乗って西側に向かうとアポロン神殿跡が出てきます(これはサイトの情報や写真から判別できました)。
さらにこの遺跡の西側にはローマ浴場の跡(下の写真)があるようですが、ローマらしい赤レンガが多く使用された壁が見えますが、それほど原型をとどめていないためよくわかりませんでした。


まとめ
ドイツ在ということで、今までにも様々なところでローマ遺跡を見てきました。ここも十分な発掘が行われ研究が進めば、より明確な当時の都市像が見えてくるのでしょうが、細々と発掘が続いているような感じは見受けられましたが、先が見えない感じが強くします。
オリーブ畑の中に点在するまるで放置されたようなローマ遺跡。
ご興味ある方は是非、足を延ばしてみてください。