さあ、飛ぼう!

ヨーロッパ発信の旅行関連情報

【南仏プロヴァンスの風景】ムスティエ焼きで有名なムスティエ・サント・マリー村を散策

毎年訪れるプロヴァンスですが、今回は少し足を延ばして、ヴェルドン渓谷に近いムスティエ・サント・マリー(Moustiers-Sainte-Marie)まで行ってみました。

真夏のプロヴァンスですが、渓谷の入り口にある村なので少しは涼めるのでしょうか?

ここムスティエ村は、普段我々がよく滞在しているアヴィニョン郊外のペルヌ・レ・フォンテーヌ(Pernes les Fontaines)からだと車でおおよそ2時間半、かなりの遠出となります。

この村での見どころはなんといっても、今も手書きで模様が描かれており、一つ一つの絵柄が異なるムスティエ焼きの陶器『フランスの最も美しい村』の1つに選ばれている村の風景、さらに村の裏の崖を上った先にあるノートルダム・ド・ボーヴォワール礼拝堂(Chapelle Notre-Dame-de-Beauvoir)です。

ムスティエ村までの道のり

すでに記したように我々の宿泊先からだとおおよそ2時間半、最寄りの都市エクサン・プロヴァンスからでも約1時間半ぐらいというなかなかの僻地にあります。

手前には、ラベンダーで有名なヴァレンソール高原もあり、ラベンダーの咲き誇る7月上旬などは、そのエリアでの渋滞なども考えられそうです。

また、公式サイトの情報では、マルセイユからのバスがあるようです(公式サイト)。

駐車場から村へのアクセス

村にはいくつか駐車場がありますが、ほとんどが有料で、村の下にある駐車場のみが無料のようです。

ここからだと登り道を約10分ぐらい歩いて村の中心部まで行けます(我々もここに駐車)。

またこの無料駐車場からは、観光用ミニバスプチトランが出ており我々が訪れた時には5ユーロでした(無論、乗らずに歩きました)。

村の散策

猛暑の中、何とか坂道を上り辿り着いたムスティエ村は、8月の観光シーズンともあり観光客で賑わっていました(自分たちのことは棚に上げ、こんな山奥まで来るんかい、とやや飽きれ気味)。

村の中は山から流れでる川で左右に分かれており、上下2本の石橋で行き来ができるようになっています。

村の中はそのほど広くもないので、順路など気にせず、ぶらぶらと歩き回り、お土産ものやムスティエ焼きの販売店(お店ごとに仕入れ先が違うのか、それぞれ模様が異なる陶器が売られている)などを見て回るのがいいです。

ノートルダム・ド・ボーヴォワール礼拝堂への道のり

一通り村の散策が済んだら、”プチ・聖地巡礼”の様に裏の崖の上に立つノートルダム・ド・ボーヴォワール礼拝堂(Chapelle Notre-Dame-de-Beauvoir)を目指しましょう。

ルートは村の中に看板があるので、それに従って崖に沿って作られた石畳の道を登っていきます。

そしてこの石畳の道が我々巡礼者(観光客)を終始苦しめることになります。

途中、崖と崖の間から流れでる川を跨ぐ石橋がありますが、ここからが苦行も本番となります。

まだこのあたりでは、周りを見渡す元気もあり、眼下に見えるムスティエ村の写真など取っています。

ここから先は、ひたすら石畳の坂道と階段が続くのですが、長きにわたり利用されてきたこの道は、すでに摩耗で石がツルツル!

行きはまだいいのですが、帰りを考えるとゾッとします。

何とか灼熱の中、坂道を登り切り、礼拝堂に到着!

所要時間は疲労とは異なりおおよそ20分ぐらい?

礼拝堂の中は涼しく、疲れて火照った体を休ませてもらいました。

ちなみにこの礼拝堂、しっかりしており、お金を入れるとしばらく祭壇がライトで照らされます(写真はライトが付いている状態、ライトが無いとかなり暗い)。

礼拝堂前は小さいですがテラスとなっており、ここから崖の下の村や遠景を眺めることができます。

そして始まる恐怖の下り道。

とにかく石の表面がツルツルで靴のゴム底が殆ど食いつきません。

多くの人が手すりを頼りにゆっくり下っていくのですが、炎天下の鉄の手すりは2秒と触っていられない熱さに。

手すりを握っては離しを繰り返しながら、足のほうはずりずりと滑りながらなんとか転ぶことなく村までたどり着きました。

また、真夏の太陽の眩しさで最初はサングラスをしていましたが、足元が不安で、途中からは裸眼に頼って歩いていたので、眩しさもすさまじかった!

ムスティエ焼きを買う

さて、ムスティエ・サント・マリーと言えばムスティエ焼きです!

購入するかどうかは別にして、村の中のお店を渡り歩いてみるのもいいと思います。

お店により取り扱っている工房が違うようで、絵柄も様々。

伝統的な古典柄もあれば現代的な柄もあり。

また、同じ工房のものでも一枚一枚が手書きで、似てはいても二つとして同じ柄はないというのも楽しいです。

独特の釉薬(エナメル)を用いて作り出される光沢とそこに描かれる個性的な絵柄が特徴のムスティエ焼きは見るだけでも楽しいです。

我が家では、数あるお店の中から、Atelier Blanc Michele という工房のものを購入しました。

www.atelier-faience-moustiers.com

好みは分かれるところと思いますが、伝統的な模様である鳥(フェニックス)を中心に据えたスタイルのお皿がこちらです!(値段は一枚36ユーロ)

まとめ

今回は初めて訪れたプロヴァンスでもかなり奥まったエリアにあるムスティエ・サント・マリー村を紹介しました。

本来の目的は村の外れにあるミシュラン一つ星レストランでのランチだったので、村の観光にかけられる時間もあまりないだろうと思っていたことから、事前の下調べも十分ではなく、改めて調べ直すと見落としていることが多くて、早くも再訪しなければと思っています。

ムスティエ焼きに関しても、より時間を掛けていろいろなお店を回れれば楽しそうです。

そして、今回は時間が足らず断念した陶器博物館を是非とも見学したいと思います。

kibidango.hatenablog.jp

www.oni-taiji.com