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2月のテッサロニキ2泊3日の旅・市内観光②・旧市街の遺跡と教会

ギリシャテッサロニキマケドニア王国時代に始まり、その後もローマ帝国東ローマ帝国オスマントルコなどの支配下で重要な都市であったため、さまざまな時代の遺跡や教会、モスクなどが市街の中心部に残っています。今日は、その中から代表的な観光名所を紹介していきます。

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観光プランを立てよう!

ほとんどの観光名所は歩いて回れるとはいえ、それなりに時間がかかります。できればエリアを決めて重点的に回っていったほうがいいに決まっています。今回はほぼ1日半で下記の赤マークの名所を回りました。

冬シーズンという事で、見学時間が決められている施設の多くが午後4時までとなっておりました。つまりテキパキ動かないと見きれない状態でした。

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今回紹介するエリアは下の地図です。市内観光①でご案内したホワイトタワーアレクサンドロス大王の騎馬像のある海辺の広場からスタートです。

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テッサロニキ考古学博物館

まず最初に訪れたのが、テッサロニキ考古学博物館です。向かいにあるビザンティン文化博物館もかなり魅力的だったのですが、ホワイトタワーに続き、なぜか開いていない様子、幸い考古学博物館はオープンしていて助かりました。

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早速中に入るとなぜか激空き状態で、我々に方一組だけ。

気を取り直して、入場料4ユーロを払います。冬場という事で半額になっていました。また、どの国から来たか聞かれ、日本語のしっかりとした博物館の案内をいただきました。これにはビックリ!町でも一人も日本人を見かけなかったのに、こんなしっかりした案内があるなんて。

手荷物やバック、リュックザックは、自分でロッカーに入れカギをかけます(クローク用のテーブルがありますが、人がいないので、自分で後ろに回り、ロッカーに荷物をしまいます)。

写真撮影は基本的に自由です。

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先史時代からローマ帝国末期までのマケドニア地方の歴史を時代を追って様々な展示が行われています。

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前半は古代からヘレニズム時代の展示が続きます。

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後半はローマ帝国時代の展示となっていました。

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展示はローマ時代までですが、ギリシャ文化やマケドニア地方の歴史に興味がある方は必見かと思います。

最後までガラガラなのが不思議なくらい、興味深い博物館でした。

 旅行情報 ARCHAEOLOGICAL MUSEUM OF THESSALONIKI(テッサロニキ考古学博物館)
住所:Manoli Andronikou 6, Thessaloniki 546 21 ギリシア
Tel:+30 231 331 0201
入場料:8ユーロ(冬季11月から3月は4ユーロ)
その他:夏季と冬季で開館・閉館時間が違うので注意。さらに閉館日に注意。
WEB:https://www.amth.gr/en

ガレリウス凱旋門(カマラ)

次に紹介するのは、4世紀初頭のローマ皇帝ガレリウス時代の遺跡です。

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この凱旋門は、ガレリウスがサザン朝ペルシャに勝利したことを記念して旧エグナティア街道に建てられたそうです(凱旋門が建てられたのは、彼がまだ東方担当の副帝だった時代)。

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現在では、地元の人たちの待ち合わせ場所として利用されているようです。

ガレリウスの凱旋門 - Wikipedia

またこの凱旋門よりやや南にはガレリウスの宮殿跡もあります。宮殿跡には八角形の玉座があったといわれ、建物は11世紀近くまで利用されていたと言われているそうです。

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残念ながら、この遺跡に関しては、現地で入手した観光冊子にも説明がなく、これだけの規模の遺跡ながらよくわかりません。

入場可能ですが、入り口が反対側だったことと時間の関係で入場しませんでした。

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そして、ここも他の遺跡の例にもれず、猫だらけでした!

ロトンダ

次に紹介する遺跡もガレリウス帝に関係する円柱型建築物です。

ロトンダ (テッサロニキ) - Wikipedia

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もともとは彼の霊廟として306年に建設された(霊廟としては使われなかった)。そのため、建造物は球形ドーム状の屋根を持っている。のちにキリスト教の教会として利用され、その後はイスラム教のモスクにもなっていました(モスクだった証拠に後付けのミナレットがある)。

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現在は観光施設として、物内上部のキリスト教時代のモザイクを見ることができます。入り口上部にはセントジョージのイコンが飾られています。

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正面の祭壇とその上部の壁画。

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中央のドーム型天井にはキリスト教時代のモザイクが残っています。

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残念ながら残っているモザイクは天井部分がほとんどで、決してこれまでの保存状態が良かったわけではないようです。

 旅行情報 Rotunda(ロトンダ)
住所:Pl. Agiou Georgiou Rotonta 5, Thessaloniki 546 35 ギリシャ
Tel:+30 231 020 4868
入場料:3
ユーロ(下記WEBでは2ユーロとなったまま)
その他:開館・閉館時間は08:30から15:30。火曜日は休館日、さらに閉館日に注意。
WEB:http://odysseus.culture.gr/h/2/eh251.jsp?obj_id=1812

アギア・ソフィア聖堂

東ローマ帝国時代の7世紀の建築物で、もともとは5世紀に建てられた初期キリスト教のバシリカ跡に建てられたそうですが、あまり歴史がはっきりしないようです。

当時の建物としては唯一残っている建造物です。

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現在は、テッサロニキにある重要なギリシャ正教会の一つです。建築様式は円蓋式バシリカとなっております。

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祭壇の回りにはかつての時代のモザイクが一部残っておりますが、多くはオスマントルコ時代にモスクに転用されていた際に漆喰で塗りつぶされておりました。現在はその漆喰はすべて剥がされているようです。

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ドーム型の天井にも当時の壁画が残っています。これは885年に描かれたキリストの『昇天』

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天井からつるされた明かりは、他の教会と比較できないほどの精巧な作り。

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最後に

今日はこれまで。市内観光はまだ続きます。

今日紹介したロトンダアギア・ソフィア聖堂は、世界遺産テッサロニキの初期キリスト教ビザンティン様式の建造物群』の代表的建造物です。

www.oni-taiji.com

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