2018年にスターアライアンスのゴールド会員めざしてエーゲ航空(Aegean Airlines)で、初めてギリシャのサントリーニ島に行ってきました。
写真を見てもらうとわかりますが、エーゲ海クルーズなどの宣伝で間違いなく使われているあの急斜面に並ぶ白い家々とブルーの屋根の教会がある島です。
- サントリー二島に到着
- 空港のSixtでレンタカーをピックアップ、早朝から観光スタート!
- まずは島一番の高台にあるMonastery of Profitis Iliasへ
- チェックインの時間、3泊する宿へ
- サントリー二島の観光スポット
- サントリー二島での食事とワイン
- 終わりに
サントリー二島に到着
ギリシャのアテネ空港で夜明かしし(いわゆるラウンジ難民です)、早朝の便でサントリーニ空港に向かいます。実際に飛んでいる時間は30-40分程度で、本当にあっという間に到着します。
島の中央東部に位置する空港は観光エリアとなっている島西部の断崖絶壁の風景とは異なり、南北に広がる海岸線に沿った平地にあります。
むろん島の空港なのでサイズは小さく、空港施設も最小限、着陸した飛行機も何となく、空港建物の前でとまり、歩いてもいい距離にも関わらず、なぜかバスに乗せられて空港施設の入り口まで運ばれます。
空港のSixtでレンタカーをピックアップ、早朝から観光スタート!
さて、空港で荷物をピックアップし、空港内のSixtレンタカー・カウンターで予約してあった車を借ります。こちらは2名、しかも3日だけだし、小さい島ということで予約画面上で安い車をチョイスしていました。
与えられた車は、先進国のレンタカーでは、未だかつて見たこともないほど傷んだ小型車、アテネでの空港泊で疲れていたこともあり、文句も言わず受け取りましたが、ワイパー錆びてるし、ドアの自動ロックは4ドア中なぜか2か所にか作動せず、ドアをロックする際には、昔のように、あらかじめ内側からドアロックをかけ、ドアの引手を引いたままドアを閉めないとロックが掛からない始末、エアコンはよく効きますが、時々唸るような轟音を上げます。
まあ、旅が終わるころには、良き相棒として楽しい思い出の一つになりましたが、、。
われらがシボレーちゃんとの旅の始まりです!
まずは島一番の高台にあるMonastery of Profitis Iliasへ
早朝着だったため、宿へのチェックインまでの時間をつぶす必要があり、とりあえず見渡しのいい高い所へ向かいました(ほんとは地図も見ずに走って、結果的に山を登ってしまいました)。
かなりの急な坂を唸りながら登るシボレーちゃんに、まだ信頼しきれない我々はいつ引き返そうか考えながらUターンする場所が見つけられないまま、結果的に島一番の頂までたどり着きました。
遠くにフィラ(中央奥)とイア(中央から左に突き出した半島)の町が見えます。
山頂には修道院があり、その手前の教会にはテラスが開けており、島全体を見渡すことができます。
チェックインの時間、3泊する宿へ
さて、時間は十分ありましたが、空港泊で疲れていた我々は、車の中で仮眠をとり、宿へのチェックインの時間を待ちます。
島到着時は小雨が降っていましたが、時間が経つごとに天気も回復し、涼しいながらも日差しに温かみが感じられるような午後、約束の時間に宿へ向かいます。
待ち合わせ時間ちょうどに、宿の主人とアパートメントの前で会い、鍵の受けとり、設備や朝食などについて簡単な説明を受けました。
その後、島の観光について地図を見ながら、近場のレストランや、イアとは異なる夕日観光スポットなど細かく教えてもらいました。
今回の宿は、ホテルではなく、キッチン付きのアパートメントです。フィラやイアの街中の急斜面に立つホテルも考えましたが、自由に移動できるように車を確保しておきたかったこと、キッチンがあるほうが便利、さらに明らかに値段安い!ということで、なだらかな斜面に立つ4軒長屋のようなアパートメントに決めました。
宿の名前は、Ampelonas Executive Houses。
観光地からは離れた緩やかな斜面に立ち、ベッドルームからはサントリーニ島独特のワイン用ブドウ品種、アシルティコの畑が広がり、正面遠方に空港を眺めることもできます。部屋のつくりは1LDKとなっており、ベッドルームにテラスがついています。
LDKのサイズはかなり広く、2人での滞在には広すぎるぐらいの余裕がありました。
朝食も料金に含まれていますが、毎朝デリバリーされるのではなく、あらかじめ冷蔵庫に入れられている食材やキッチンに用意されている食パン、コーヒーなどを自由に食べてよいというシステムでした。その他、ミネラルウォーター、果物やワインが用意されていました。
建物後方から。
ベッドルームから見たワイン用ブドウ畑。
広々としたキッチンとダイニング。
十分な広さののリビングスペース。
また、テラスから左手を見ると遠方にフィラの町を眺めることもできます。
夜も町の喧騒とはかけ離れて、とても静かで、テラスからはフィラの夜景やたまに飛ぶ飛行機を眺めてゆっくり過ごすことができます。
もちろん駐車スペースも十分にあります。
ホテルサイトなどでブッキングできますが、直接連絡をくれれば、もう少し安くなるとのことです。
サントリー二島の観光スポット
さて、続いて我々が今回訪れた観光スポットを簡単に紹介していきます。十分に情報があふれているフィラやイアの町はもちろん、宿の主人に教えられた穴場的夕日スポットや古代遺跡などについて書いていきます。
今回は船に乗る機会がなかったので、フィラの対岸の島の温泉の湧き出る海岸や島の近海でのクルーズなどは次回にお預けです。
フィラ(ティラ)
いわずと知れた有名な観光地。三日月形のサントリーニ島の真ん中内側にあり、町は絶壁に沿って拡張しています。白を基調にした町並みは、まさにギリシャに浮かぶエーゲ海の島といったところです。
街中の路地はお土産屋やレストランでごった返しており、また坂道も多く、道に迷いそうになります。


フィラの町の崖の下にある港にはロバで急な坂道を行き来することができます。ただしかなり匂いますのでご注意!また我々のように徒歩で坂を下る場合は、アレを踏まないように注意!


意味の色はエメラルドグリーン、きれいであると同時に吸い込まれそうな深さを感じる色。


イア
もう説明の必要がないくらい有名な町イアです。三日月形のサントリーニ島の北の先っぽに位置するこの町は夕日見学スポットとして多くの観光客が訪れます。
我々も夕日目当てで向かったため、写真がすべて暗めになってしまいました。日中に訪れればもっと発色のいい写真が撮れると思います。
町は崖沿いに細長く、また無料の駐車スペースが限られているため、かなり町の中心から離れたところに車を止めました。
町の中は車が入れるような道はなく、町の端から端までをつなぐ通りを中心に路地が入り組み、それぞれの路地から様々な景色を楽しむことができます。この点は、フィラより眺めも良く歩きやすかった。ただどちらの町も観光客で押すな押すなの大盛況です。






夕日スポットは町の先端、イア城跡となります。ここは直接夕日を浴びる向きにあり、かなり早い時間帯から人が集まっております。日没2時間ぐらい前に行きましたが、手遅れでした。そのため、イア城跡を眺めるポジションで場所を取り、日が沈んでいくのを待ちました。
日が沈むとライトアップされた町並みがきれいに浮かび上がります。夕日が沈んだ後はみんなが一斉に帰路に就くので、街中の細い路地は完全に人でふさがり、町を抜け出し駐車場の戻るのに1時間以上を費やしました。
また、改めて天気のいい日中にイアを訪問しました。






夕日スポット
宿の主人に教えられた夕日スポットを紹介します。こちらはあの有名な夕日スポットのイアとは全く逆方向にあるアクロティリという町のさらにはずれの岬の先端です。
目印の灯台のそばで車を路駐し、海に突き出した岩場を進み、それぞれ気に入った岩の上に腰をおろして、ゆっくりと日が沈んでいくのを見ていられます。イアのように数時間も前から場所取りをする必要もなく、皆、ゆったり海と夕日とカモメを眺めながら日没を待ちます。
灯台に向かう道はそれなりに路駐で混雑しますが、広い岩場に入れば、混雑というほどではなく、それなりに座りたい場所に座れる感じでした。
イアのように街の色が変わっていく楽しみはありませんが、数日滞在できるのであれば、一日はここで夕日を見るのもいいと思います。
古代遺跡アクロティリ
さて、こちらはかなり有名な遺跡。繁栄していたフェニキア人の町が、紀元前17世紀ごろのサントリー二島の火山噴火で埋もれてしまったそうです。この噴火により島の中心部が陥没して現在の三日月のような島となったとされています。
現在この遺跡は、未だ発掘調査中。現在掘りかえされて公開されている部分はすべて屋根で覆われており、入り口で入場料を払い、建物の中の遺跡を見学できます。我々が訪問した日はなぜか無料となっていました(無料だけど入場券は渡されました)。無料だった理由は不明です。ちなみに日曜日でした。
かなり広い範囲を建物の中に収めたこの遺跡では、さまざまな建造物や出土品、壁画を見ながら一周することができます。
それなりに手が加えられていますが、一瞬にして灰に包まれ埋没したかつての町だと思うと感慨深いものがあります。
Ancient Thera(古代都市ティラ)
こちらはカマリという町のはずれからとんでもないつづら折りの激坂、しかも途中から石畳という悪条件の道をひたすら上り続け、いったん峠まで登りつめます。われらがシボレーちゃんはいつ息絶えてもおかしくない状況でした。ましてや細いタイヤは石畳で滑る。何とか峠で車を路駐し、徒歩で海に向かう尾根沿いの道を上ります。途中、遺跡の入口にあたるところに料金所がありますが、こちらも無料でした。
ここは、海抜330メートル以上ある岩山の尾根。この時点では、我々はあまり情報を持っておらず、先に進むかどうかも決めていない程度の気持ちで来ていました。せっかく来たのだからということで、天気はいいが強風のなか、崖沿いの道を尾根伝いにさらに進むと突然、山の斜面に遺跡が現れます。それも半島のように突き出した尾根の上、下界からは見えないところに廃墟となった町が現れます。
ここには様々や動物のレリーフ、神殿、住居、排水溝、貯水槽、劇場跡など、まさに空中都市のようなところです。眼下には左右に出発点となったカマリの町、また反対側にはペリッサの町が見えます。そして正面にはエーゲ海。
正直言って我々はやや面喰い、なんでこんなすごい遺跡があるのに情報がないの?と不思議に思いました。その後、ネットで情報を得ようとしましたが纏まった情報は少なく、遺跡の実態を正しく理解できる情報にはいまだ到達していません。
ややアクセスが悪いですが、個人的にはかなりおすすめです。
エーゲ海を見下ろす劇場跡
町の中心に近いところにある神殿跡
尾根上部よりエーゲ海を望む。
貯水槽跡?
サントリー二島での食事とワイン
食事
なぜか写真が一枚もありません。印象に残っていないわけではありません。我々にとっては毎日の食事が楽しみで仕方ありませんでした。
特にギリシャサラダ、ギロス、魚料理は毎晩動けなくなるまで食べていました。
我々の個人的感想ですが、気に入ったレストランをお知らせします。
Mythos
宿の主人に紹介してもらった比較的宿から近い町にあるグリル中心のお店。ギリシャサラダやギロスがおいしい。その上、驚くべきボリュームでしかも安い!3泊中2晩はここの料理を食べました。
Fratzeskos
宿からはやや遠いぺリッサという町のため車が必要ですが、こちらも宿の主人おすすめの魚料理の店。料理はいたってシンプル。魚が並ぶ冷蔵ショーケースの中から好みの魚を選ぶと、それを炭火で焼いてくれます。味付けは塩とオリーブオイルだけ。あと、好みで添えてあるレモンを絞ってかけます。どの魚を選んでも調理方法は一つ。表示されている魚の値段はKg当たりの値段です。選んだ魚の重さがまずその場で量られ、値段を知らされます。端数は切り捨てでした。
ワイン
サントリー二のワインは白も赤もロゼもありますが、私たちの好みに合っていたのは白ワインでした。品種はここならではのアシルティコ。ブドウ畑でこんな風に育てられています。
ブドウの木は地上すれすれに、なんと渦を巻くように育てられます。風対策なのかもしれません。
こんな独特な育てられ方をしたブドウから生まれるワインは、フルーティーでありながらしっかりとした辛口ワインとなります。
日本ではドメーヌ・シガラスが有名ですが、こちらに来てみると直販価格より、スーパーのほうが同じものが安く売ってました!土産に買って早速家で飲みました。
Santo Wein
宿からそれほど遠くない崖の上に立つワイン共同組合。建物も大きく、駐車場も広く、ちょうど島の三日月の内側の崖の上という好立地にあり、この店でワインの試飲をしながらサンセットを楽しむ人たちも多くいます。
終わりに
3泊4日という短期スケジュールでの旅でしたが、思っていた以上に楽しく、おいしく、確実に再訪するであろうと思います。不安だらけだったシボレーちゃんも最後までエアコンを唸らせながらも走り切ってくれて、旅のいい思い出になりました。
また、宿泊していたアパートメントのテラスからの眺めがとても気に入り、毎日、朝、夕方、夜とそれぞれに違った顔を見せてくれるので何度も外に出てその景色を眺めていました。最後にお気に入りの朝の風景を載せて終わりにします。
是非、ご感想などあればお知らせください。