エーゲ航空 Miles+Bonus は、世界的なアライアンスであるスターアライアンスのメンバーであるエーゲ航空(Aegean Airlines)のマイレージプログラムです。
欧州内を中心に活動する航空会社のため、日本では馴染みのない航空会社ですが、実はスターアライアンスの中では断トツに上級会員へのハードルが低いマイレージプログラムです。
今回は最新情報に基づき Miles+Bonus について解説していきながら、そのステータスレベルごとの特典や取得方法/維持方法などについてまとめていきます。
- エーゲ航空(Aegean Airlines)と Miles+Bonus について?
- ティアマイルで獲得できるメンバーシップステータス
- ゴールドステータス維持に関して
- メンバーシップステータスで得られる特典
- まとめ
エーゲ航空(Aegean Airlines)と Miles+Bonus について?
エーゲ航空(Aegean Airlines)はすでに記したようにスターアライアンスに加盟しているギリシャを代表する航空会社です。
ハブ空港はアテネ国際空港でギリシャ国内、欧州内、一部欧州外への近距離、中距離運行に特化している典型的なリージョナル航空会社です。
本格的に乗客輸送を始めたのは1999年と決して歴史の長い航空会社ではありませんが、2010年にはスターアライアンスに加盟、また2013年にはオリンピックエアー(Olympic Air:かつてのオリンピック航空の民営化会社)をグループに迎え入れ、ギリシャを代表する航空会社となりました。
また、サービスの質の高さでも評価されており、毎年のようにSkytraxの欧州リージョナル航空会社部門で最高評価を受けています。
そのエーゲ航空(Aegean Airlines)のマイレージプログラムが Miles+Bonus であり、無料会員登録により誰でも参加可能です。
また、エーゲ航空(オリンピックエアー含む)及び他のスターアライアンス加盟航空会社を利用することで、ティアマイル(メンバーシップステータス獲得のためのマイル)及びアワードマイル(特典利用のためのマイル)を獲得することができます。
ティアマイルで獲得できるメンバーシップステータス
Miles+Bonus では、ティアマイルを獲得していくことでさまざまなレベルのメンバーシップステータスを達成、または維持することができます。
ティアマイルの年度は、プログラム参加日から1年が自身のティアマイル年度となります(それ以降も同様)。
現在 Miles+Bonus には、3つのステータスレベルがあります:
ブルー(Blue Tier)
Miles+Bonus 無料入会と同時に得られる初級ステータスです。
このステータスで得られる特典はそれほどありませんが、マイルの獲得及び会員特典を得るために最低限必要となるステータスとなります。
シルバー(Silver Tier)
シルバーステータスに達すると、同時にスターアライアンスのシルバーステータスが付与され、スターアライアンスのグローバルネットワークでより充実したサービスを受けられます。
シルバーステータスを獲得するためには、
- 自身のティアマイル年度12ヶ月以内にエーゲ航空(オリンピックエアー含む)に2回以上搭乗し、他のスターアライアンス加盟航空会社の利用も含め合計で12,000ティアマイルを獲得するか、
- もしくは他のスターアライアンス加盟航空会社を利用し合計35,000ティアマイルを獲得する、
上記のどちらかの条件を満たすことでシルバーステータスの獲得が可能です。
ステータスは上記の条件を満たした時点から翌年のティアマイル年度終了まで有効になります。
ステータスの維持には、条件を満たした翌年のティアマイル年度内に、
- エーゲ航空(オリンピックエアー含む)に2回以上搭乗し、他のスターアライアンス加盟航空会社の利用も含め合計で8,000ティアマイルを獲得するか、
- または 他のスターアライアンス加盟航空会社を利用し合計35,000ティアマイルを集める必要があります。
つまり、ティアマイル年度内にエーゲ航空を2フライト利用できるとステータスの獲得、維持が非常に簡単になります。
ゴールド(Gold Tier)
ゴールドステータスに達すると、同時にスターアライアンスのゴールドステータスが付与され、スターアライアンスのグローバルネットワークでさらに、より充実したサービスを受けられます。
ゴールドステータスを獲得するためには、
- 自身のティアマイル年度12ヶ月以内にエーゲ航空(オリンピックエアー含む)に4回以上搭乗し、他のスターアライアンス加盟航空会社の利用も含め合計で24,000ティアマイルを獲得するか、
- もしくは他のスターアライアンス加盟航空会社を利用し合計70,000ティアマイルを獲得する、
上記のどちらかの条件を満たすことでゴールドステータスの獲得が可能です。
ステータスは上記の条件を満たした時点から翌年のティアマイル年度終了まで有効になります。
ステータスの維持には、条件を満たした翌年のティアマイル年度内に、
- エーゲ航空(オリンピックエアー含む)に4回以上搭乗し、他のスターアライアンス加盟航空会社の利用も含め合計で12,000ティアマイルを獲得するか、
- または 他のスターアライアンス加盟航空会社を利用し合計70,000ティアマイルを集める必要があります。
つまり、ティアマイル年度内にエーゲ航空を4フライト利用できるとステータスの獲得、維持が非常に簡単になります。
ゴールドステータス維持に関して
エーゲ航空 Miles+Bonus の場合、一度ゴールドステータスを取得してしまうとその維持が他のプログラムと比較しても非常に簡単です。
私個人の前ティアマイル年度のゴールドステータス更新例はこんな感じです。
- Frankfurt - Athens (Aegen Airlines) 600マイル、エコノミークラス(S)
- Athens - Irakleion (Aegean Airlines) 1,129マイル、エコノミークラス(S)
- Irakleion - Athens (Aegean Airlines) 1,129マイル、エコノミークラス(S)
- Athens - Frankfurt (Aegen Airlines) 600マイル、エコノミークラス(S)
- Frankfurt - Haneda (All Nippon Airways) 8,892マイル、ビジネスクラス(P)
この5フライトだけで合計12,350マイルとなり、エーゲ航空4フライト+合計12,000ティアマイルを達成しゴールドステータスを更新しています。
ちなみにANAを利用した場合の東京(羽田)-フランクフルト間の Miles+Bonus 上での片道獲得マイル数ですが、
- エコノミークラス(K)2,964マイル、獲得率50%
- エコノミークラス(V)5,928マイル、獲得率100%
- ビジネスクラス(P)8,892マイル、獲得率150%
- ビジネスクラス(Z)11,856マイル、獲得率200%
つまり、日本からでもエコノミークラス利用でフランクフルトへ、その後アテネ経由でギリシャの島へ向かえば、1往復だけでスターアライアンスのゴールドステータスを毎年維持できることになります(日本-フランククフルト間のエコノミークラスは少なくとも片道はVクラスなどを利用して獲得率100%の場合)。
メンバーシップステータスで得られる特典
特典に関しては代表的な項目のみお知らせします。
より詳細を確認されたい場合は下記のリンクより公式サイトをご覧ください。
ブルー(Blue Tier)
- アワードマイルを利用しての特典航空券の利用:エーゲ航空及びスターアライアンス加盟航空会社の特典航空券を取得可能
- ティアマイルの購入:ティアマイル年度内に最大で1,000マイルまで購入可能、購入は500マイル単位で1単位50ユーロ
- アワードマイルの購入:ティアマイル年度内に最大で50,000マイルまで購入可能、購入は1,000マイル単位で1単位25ユーロ
- Togetherアカウントの利用:同アカウントの利用でアワードマイルを合算可能(最大5名まで)
シルバー(Silver Tier):スターアライアンスシルバー
- アワードマイルを利用しての特典航空券の利用:エーゲ航空及びスターアライアンス加盟航空会社の特典航空券を取得可能
- ティアマイルの購入:ティアマイル年度内に最大で2,000マイルまで購入可能、購入は500マイル単位で1単位50ユーロ
- アワードマイルの購入:ティアマイル年度内に最大で50,000マイルまで購入可能、購入は1,000マイル単位で1単位25ユーロ
- 10%の追加アワードマイル:エーゲ航空(オリンピックエアー含む)を利用した際に10%の特典アワードマイルが加算される
- 無料アップグレードクーポン:ティアマイル年度内にエーゲ航空(オリンピックエアー含む)の2フライト分の無料ビジネスクラスアップグレードクーポンが利用可能(次年度への繰り越しは無し)
- エーゲ航空のラウンジ利用:エーゲ航空のビジネスラウンジ使用クーポン4枚
- ファストトラックの利用:エーゲ航空利用時に欧州内の空港で利用可能なクーポン2枚(就航していても利用できない空港もあり)
- Togetherアカウントの利用:同アカウントの利用でアワードマイルを合算可能(最大5名まで)
ゴールド(Glod Tier):スターアライアンスゴールド
- アワードマイルを利用しての特典航空券の利用:エーゲ航空及びスターアライアンス加盟航空会社の特典航空券を取得可能
- ティアマイルの購入:ティアマイル年度内に最大で3,000マイルまで購入可能、購入は500マイル単位で1単位50ユーロ
- アワードマイルの購入:ティアマイル年度内に最大で50,000マイルまで購入可能、購入は1000マイル単位で1単位25ユーロ
- 20%の追加アワードマイル:エーゲ航空(オリンピックエアー含む)を利用した際に20%の特典アワードマイルが加算される
- 無料アップグレードクーポン:ティアマイル年度内にエーゲ航空(オリンピックエアー含む)4フライト分の無料ビジネスクラスアップグレードクーポンが利用可能(次年度への繰り越しは無し)
- エーゲ航空及びスターアライアンス加盟航空会社のラウンジ利用:エーゲ航空のビジネスラウンジ及びスターアライアンス加盟航空会社のラウンジ(スターアライアンスのゴールド会員として)
- ファストトラックの利用
- 特別手荷物許容量:利用クラスに応じて追加手荷物1個を無料で追加可能
- Togetherアカウントの利用:同アカウントの利用でアワードマイルを合算可能(最大5名まで)
ゴールドステータスを維持していて最もメリットを感じる点は、やはりビジネスクラスへのアップグレード、ラウンジの利用、ファストトラック、追加手荷物許容量でしょうか。
我々は夫婦でゴールドステータスを維持しているので合計8回分のビジネスクラスへのアップグレードクーポンが毎年手に入ります。
1枚で1人1フライトのアップグレードに利用でき、同じ予約内であれば複数枚の同時使用もできます。
つまり同じ予約内であれば、家族や友人もアップグレード可能です(もちろんクーポンの枚数の範囲内)。
我々であれば、1フライトごとに2枚づつ消費するので計4フライト一緒にビジネスクラスを利用しています。
もちろんエーゲ航空はリージョナル航空会社なので長いフライトでもせいぜい3時間ぐらいだし、欧州内のビジネスクラスはエコノミーと同じ座席で、3席シートの真ん中がブロックされるのみです(もちろん前後のピッチは広め)。
また、スターアライアンスゴールドとして加盟航空会社を利用する際も含め、ラウンジが使用できるのは助かります。
特にフランクフルト空港を利用する我々にとってはルフトハンザ航空のセネターラウンジが利用できるのがメリットとなります(ビジネスラウンジのワンランク上のラウンジ)。
もちろん日本では ANA Lounge が利用できます(さすがに ANA Suite Lounge は無理)。
まとめ
今回は、エーゲ航空のマイレージプログラム Miles+Bonus に関してまとめてみました。
日本では馴染みのないエリア限定のリージョナル航空会社ですが、立派にスターアライアンスのメンバーであり、その上級ステータス獲得のハードルが低く、かなり簡単にステータスの獲得/維持できます。
スターアライアンスのステータス獲得の選択肢としてもっと知ってもらいたいプログラムと思い改めて紹介させていただきました。
紹介したように日本からであれば、ルートと予約クラスを確認すれば、全行程エコノミーのフライトでも一度のギリシャ旅行でゴールドステータスの維持ができるので是非ご検討してみてくださいね(さすがに1年目はもう少し努力が必要ですが)。