ロードス島は、ギリシャ・ヘレニズム時代、中世の十字軍時代、オスマン・トルコによる統治の時代と様々な文化遺産が残る島で、特に中心地であるロードス(ロードスタウン)はいまもこの島の中心地であり続けています。
今回は『旅の最後に』と称して改めて今回のロードス島の旅行を振り返りつつ、紹介しきれなかった観光スポットなどもピックアップできればと思います。
ロードス島について
すでに『旅のはじめに』と称した記事の中で、この旅への興味、旅行に適した季節、おおよその観光ポイントなどお知らせしましたが、旅を終えて思うことは、もっと歴史を確認してから訪れたほうが楽しかったかな?ということです。とくに古代ギリシャ時代のことが気になりました(聖ヨハネ騎士団に関して書籍等を読んでいた)。
シーズン終わりの時期、すでにビーチも閑散としてきた季節だっただけに余計にそう思ったのかもしれません。観光シーズンが4月から10月とはっきりしている島なので、その点は注意が必要です。
同様に夏のハイシーズンはリゾート地として宿泊や航空券が高騰しますし、旅行者の数も激増するので、我々の様に歴史重視の観光を考える場合は、春先か秋がベストかと思います。
観光ポイントは大きく分けると、古代ギリシャ時代のアクロポリスの遺跡、聖ヨハネ騎士団が駐屯していた時代の城塞など、ギリシャ正教の教会や修道院となりますが、決して多くは無いですがワイン生産者を訪ねたり、また雄大な自然を楽しむのもいいかと思います。
ロードス島へのアクセスおよび島内での移動
島へのアクセスですが、シーズンには欧州内各国からダイレクトフライトが出ており、日本からでも接続が良ければ一度の乗り換えで向かうことができます。
または、一度ギリシャ内のアテネやテッサロニキなどの大きい町へ行き、そこからオリンピックエアー(旧オリンピック航空、現在はエーゲ航空の子会社)でギリシャ国内移動ができます。
もちろんお金と時間に余裕があれば、豪華客船でのクルーズですよ!!(したことありませんが)
また島内での移動ですが、圧倒的にレンタカーです。公共交通機関としてはバスがありますが、時間がかかることと、ギリシャ語表示(Webサイトなども)に悩まされます。
ロードスタウンだけでなく、効率よく島内を回りたい場合は必需となります。島内のルートはそれほど複雑ではないので町を抜けてしまえば道に迷うことはないです。
ロードス島の観光ポイント
ロードスタウン
まず1日はロードスタウンの観光兼ぶらぶら散歩に使えるといいかと思います。もちろん旧市街、またはそのそばの新市街に宿が取れれば、夜の町や朝の町を見に行くのも簡単ですね(我々は毎度、田舎の村からレンタカーで向かいました)。
リンドス
また、リンドスへの観光はロードス島観光でも外すことのできない代表的なポイントといえるでしょう。海にせり出すような丘の上にあるアクロポリスは遠くから見ても圧巻です。
サンピカ修道院
またせっかくリンドスまで向かうのであれば、是非その途中にあるサンピカ修道院へも寄ってみてください。海沿いの尖った山のまさに頂上にある小さい修道院。最後の300段の階段を楽しみながら登りましょう!
さてここまでに島の南東側の海岸線ルート、次は島の反対側、北西側の海岸線を見ていきましょう。
ロードス・アクロポリス
最初は、ロードスタウンに隣接するロードス・アクロポリスです。このアクロポリスは古代ギリシャ時代のリンドスをはじめとする3つの都市が合同で作った共同アクロポリスです。おそらく当時では島内一の規模だったことでしょう。
残念ながら行く機会が無く、ご紹介だけとなります。
カメイロスのアクロポリス
続いては北西海岸沿いでは最も見ごたえのあるカメイロスのアクロポリスです。
リンドスと並ぶ古代ギリシャ時代の代表的なアクロポリスです。古代の地震の影響で町が放棄されてしまったため、その上に再び町が立つことなく、広範囲にわたり当時の町の状況が伺えます。
クリティニア城址
さらに時間があれば足を延ばすと聖ヨハネ騎士団による海上監視目的の城、クリティニア城址が現れます。
城内はすでに廃墟と化しており、外壁もおそらく修復されており当時の完全な姿を想像することはできません。見学は自由となっています(かつては有料だったのかチケット売り場だったような建物がありました)。
ここも海からせり立つ絶壁の上に城があり、広範囲にわたり海を見通すことができます。あいにくの天気でしたが、周りの島々や遠くトルコの姿まで確認できました。
かつては聖ヨハネ騎士団のメンバーが交代で駐屯していたそうです。その辺のお話は、すでにご紹介した塩野七生著『ロードス島攻防記』でも語られています。
このあたりへの駐屯はロードスタウンでの優雅な生活と異なり、まるで島流しのようだったことでしょう。
モノリトス城址
さらに先まで行く時間があるのであれば、島のほぼ西端にあるモノリトス城址まで行ってみてはどうでしょうか?こちらも聖ヨハネ騎士団による海上監視目的の城だったところです。
こちらも時間がなく訪問できなかったのですが、クリティニア城址同様に海沿いの山頂に立つ姿は、一見の価値アリかと思います。
ギリシャ正教の教会や修道院
また観光ポイントは何も海岸沿いとは限りません。内陸にもギリシャ正教の教会など見どころが多く存在します。


蝶の谷
また、季節が良ければ、蝶の谷と呼ばれる森林地帯があり、海岸線とは異なる緑豊かな渓谷の景色を楽しめるそうです。我々は季節外れのため訪問をあきらめました。
旅行中の食事
ここまであまり食事について触れてきませんでしたが、宿のオーナーおススメのロードスタウンのレストランが既に今シーズンの営業を終わっていたとか、行ってみようと思ったお店の閉店時間が意外に早く、すでに閉店準備に入ってしまっていた、というようにタイミングがうまく合わないことがあったり、ピンとくるレストランがなかったりで、レストランに行くことがないままに終わった旅だったのです。
ということで、夕食は毎回のように宿がある町Pastidaのローカルケバブ屋さんでテイクアウトをしていました。経験上、このようなお店は地元民に人気があり、ボリュームはバッチリ、値段も格安です。
例えばある日の夕食はトマトときゅうりのサラダ1人前とケバプ1人前(ケバップ3本とフライドポテト、紫玉ねぎ、トマト、ザジキ、さらにピタと呼ばれるパンが付く)。これを2人でシェアしても食べきれるかという量です(3ユーロ+8ユーロで11ユーロ)。


また別の日にはギリシャサラダ1人前(フェタチーズ、トマト、キュウリ、ピーマン、紫玉ねぎ、オリーブ)とスブラキ1人前(ポークスグラキ3本とフライドポテト、紫玉ねぎ、トマト、ザジキ、さらにピタと呼ばれるパンが付く)を注文(4.5ユーロ+7.5ユーロで12ユーロ)。


フライドポテトやピタは食べきれないことがほとんど。相変わらずギリシャのテイクアウト料理には値段、量ともに圧倒されます。
さらにギリシャの甘いものと言えばバクラヴァ。テイクアウトのお店の隣がケーキ屋で、ついつい、料理ができるまでの待ち時間に甘いものも購入してしまい、連日食後は動けなくなっていました。
もちろん地元産のワインも購入して飲むことは忘れていません!これで十分に美味しく楽しい夕食になりました。
こんなわけで今回はレストラン紹介は無く終了となります。
まとめ
季節外れで、ホテルにとっても今年最後の客となった我々ですが、天気のいい日も悪いものありましたが、初めてのロードス島を満喫できました。
もともとはエーゲ航空でのマイル修行で行き始めたギリシャですが、すっかりその魅力の虜になってしまった我々です。
どこも一度の訪問では足りない、是非再訪してみたいところだらけです。