さて今回は、まさにシーズン真っ盛りのラベンダー街道から、代表的なヴァレンソール高原(Le Plateau de Valensole)でのラベンダー鑑賞についてお伝えします。
欧州最大級のラベンダー高原をぜひご覧ください。
ラベンダー鑑賞におすすめの時期
その年の天候にも左右されますが、プロヴァンスでのラベンダー鑑賞時期はおおよそ6月後半から7月と考えるのがいいかと思います。
もちろん、地域や高度、栽培されている品種などにもより刈り取りの時期が異なりますが、7月中旬ごろから刈り取りが始まるところが出てきますので、それ以降は少しずつ畑一面のラベンダーを見ることができるチャンスが減っていくと思います。
ラベンダーは一部鑑賞用にも植えられているでしょうが、基本的に農作物なので、適切な時期になれば、容赦なく刈り取りが始まります。
品種などの説明に関しては、下記のリンクをご参照ください。
南仏プロヴァンス・ラベンダー街道とソー(Sault)の村 - さあ、飛ぼう!
ヴァレンソール高原
ヴァレンソール高原は数ある南仏ラベンダー街道の中でも特に広大なラベンダー畑を眺めることができることで有名です。
そのため、ラベンダーシーズンにはその中心地であるヴァレンソール村を中心に多くの観光客が殺到します。
村の外れにはラベンダー博物館(https://lavande-valensole.com/)などもあり、お土産物の販売のみならず、ラベンダーの歴史やラベンダーオイルの精製などの説明、ガイドツアーなども準備されています。
ヴァレンソールまでの移動ですが、レンタカーやマイカーを利用すれば旅の起点としてよく名前を挙げるアヴィニョンから約1時間半から2時間となります。
ルートはいくつかありますが、時間はかかってもリュベロンの村々を左右に見ながら進む街道D900をお勧めします(この街道でもラベンダー畑を見られます)。
また、近隣の町となるとデュランス川対岸にマノスク(Manosque)、またはやや離れますがエクサン・プロヴァンス(Aix-en-Provence)などがあります。
実際に大きい街であるアヴィニョンやエクサン・プロヴァンスからの観光ツアーなどもあるようです。
ラベンダー鑑賞ポイント
さて、今回、ヴァレンソール村を中心にラベンダー鑑賞をしたルート5か所をひとつづつ写真を交え紹介していきます。
1.街道8号線
ヴァレンソール村から街道D8を南下するルート。道幅も狭く道の両サイドには小高い丘が続き、ちょうど谷間を進むような感じ。
そのため、ラベンダー畑は街道沿いの平らな地に作られています。ヴァレンソール高原の代表的な開放的な畑とは異なるこじんまりした畑が続くエリアです。
光の当たり方で同じ紫色でも変化があり楽しい!
また、谷間ということで⁈、車を降りるとラベンダーの強い香りが漂ってきます。
少しだけ、ラベンダーの風景とセミの鳴き声をお楽しみください。
ラベンダー、刈り取り前に間に合った!
— Oni-Taiji (@OniTaiji4) 2020年7月14日
蝉の鳴き声をすごい。#ラベンダー#フランス#プロヴァンス pic.twitter.com/ypbdzK0F4f
2.街道15号線
いったんヴァレンソール村に戻り今度は街道6号線から脇道の15号線に入ります。
やや上り路になり、高原らしい、広々とした畑が眼前に現れました。
こちらの畑では、今、まさに刈り取りが始まっていました。
そのため、今までになく強くラベンダーの香りが漂ってきます。
一度に何列も刈り取れるトラクターと刈り取ったラベンダーを積み込むトラックがセットになり、ものすごい勢いで刈り取りをしていました。
刈り取り前のラベンダーと刈り取られた後のラベンダー。紫と緑のコントラストがきれいでした。
ここでは、刈り取りでこぼれたラベンダーを少しだけ頂いてきました。
3.街道6号線(ヴァレンソールから東)
さて、15号線をいったん村のほうへ戻り、改めて6号線を進んでみます。こちらもヴァレンソール村から上り路となり、6号線同様に高原の広々としたラベンダー畑に出会えます。
こちらの畑も高台ですが、やや起伏にとんだ地形で、波を打つようなラベンダー畑が印象的でした。
できるだけ観光客を入れないように撮影するのが大変な畑でした。
4.街道56号線
今回訪れたルートでもっともラベンダー畑が左右に広大に展開していたエリアです。まさに欧州第一のラベンダー畑の名にふさわしい高原でした。
左右、見渡す限りラベンダー畑といっても過言ではないほど一面がラベンダーで埋め尽くされています。
写真では伝わらない一面に広がるラベンダー畑をぜひ見に来てもらいたくなる場所でした!
5.街道6号線(ヴァレンソールから南西)
さて、最後にご紹介する街道6号線(3.で紹介したルートとは方向が異なる)はヴァレンソールへ向かう際にも利用しました。
観光客が多く、最初は避けていたのですが、帰り道、改めて寄ってみることにしました。
このエリアは観光用のお店や畑があり、駐車場もしっかりと整っており、さらに畑に立ち入ることも可能です。
そのため、観光客をファインダーから締め出すことはもはや不可能。それも含めての写真をご覧ください。
また、このエリアにはひまわり畑もあり、ひまわりとラベンダーを一緒に撮影することが可能です。
ひまわりが最盛期ではないのがやや残念でしたが、セットになった畑は他では見かけることもなかったので、何枚も写真を撮ってしまいました。
また、このそばのお土産屋(小屋というか屋台)で、ラベンダー蜂蜜を購入しました!
まとめ
ラベンダーの写真ばかりで、どこかさっぱりわからないという感想を持たれてしまうかもしれませんが、とにかくラベンダー畑が次々と現れるし、その広大さは他のエリアでは見られない風景だったので、とても印象深いところでした。
20年もプロヴァンスに通っていて、このエリアに足を踏み入れたのは今回が初めてでした。
ただ、現在の状況化にも拘わらず、かなりの観光客でごった返しており、これにアメリカやアジアからの観光客が加わるといったいどうなってしまうのか?といった別の感想も残りました。まあ、地元の人によると、コロナ禍がなければ欧州外へ行っていただろう欧州域内居住者が、域外への渡航制限のせいで、休暇旅行先としてプロヴァンスを選んだという人も多いのではないかということなので、訪問者総数にそう違いはないのかもしれませんが。
人は多くても、一見の価値はある風景を堪能できました。偶然にも、とてもいい季節に行くことができたのは本当にラッキーだったと思います。
また、もしこのエリアに滞在することがあれば、自転車で観光してみたいですね。かなりの暑さと強烈な日差しを受け入れなければなりませんが、個人的には是非ともやってみたい『自転車で巡るラベンダー畑ツアー』です!
ラベンダー街道編はまだ続きますので、ご興味ある方はぜひ続けて読んでいただけると嬉しいです。